ニュース速報

ビジネス

パナソニック工場労働者の権利侵害問題、米・メキシコ政府が決着認定

2022年07月15日(金)07時25分

7月14日、米国とメキシコの両政府は、メキシコにあるパナソニックの自動車部品工場における労働者の権利侵害を巡る問題が決着したと認定した。写真はパナソニックのロゴ(2022年 ロイター/Toru Hanai)

[ワシントン 14日 ロイター] - 米国とメキシコの両政府は14日、メキシコにあるパナソニックの自動車部品工場における労働者の権利侵害を巡る問題が決着したと認定した。パナソニックが団体交渉権の法的資格を欠いた組合との合意を破棄し、独立系労組SNITISの下で従業員が勝ち取った、物価上昇率を上回る9.5%の賃上げが保証されたためだ。

メキシコ北東部タマウリパス州レイノサのパナソニック・オートモーティブ・システムズの工場で働く従業員の代表権を得ているSNITISは、会社側がSNITISと別の組合と労働契約を結んだことで、団体交渉権などが侵害されたと主張。申し立てを受けた米政府は、2020年に発効した米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に基づいてメキシコ政府に調査を要請していた。

その後パナソニックは、従業員の代表権を持たない組合との合意を取り消すとともに、改めてSNITISを団体交渉相手として承認し、SNITIS支持を理由に解雇した19人を復職させるなど対応に動いた。

パナソニックノースアメリカは「米通商代表部(USTR)がUSMCAの取り決めに基づく手続きを終了し、米・メキシコ政府が同社従業員の権利侵害が存在しなくなったとの意見で一致したのは喜ばしい」とコメントした。

説明。USTRのタイ代表は「本日の発表は、バイデン・ハリス政権が、たとえ米国以外であっても労働者の権利を必ず守るという新たな実例だ」と強調した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、156円台前半 FRB政策

ワールド

米下院特別委、中国軍の台湾周辺演習を非難 「意図的

ワールド

仏独英、中国の台湾周辺軍事演習に懸念表明 一方的な

ワールド

サウジ、イエメン南部の港を空爆 UAE部隊撤収を表
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 5
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 6
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 7
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 8
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中