ニュース速報

ビジネス

米下院司法委、IT大手の規制強化法案可決

2021年06月25日(金)10時17分

米下院司法委員会は24日、反トラスト法に基づき、巨大IT(情報技術)企業に事業者向けプラットフォームを運営するか、プラットフォームに参加して他社と競争するかの二者択一を迫る法案を21対20の賛成多数で可決した。写真は、IT企業規制に積極的なペロシ下院議長。2021年6月24日にワシントンで撮影。(2021年 ロイター/Tom Brenner)

[ワシントン 24日 ロイター] - 米下院司法委員会は24日、反トラスト法に基づき、巨大IT(情報技術)企業に事業者向けプラットフォームを運営するか、プラットフォームに参加して他社と競争するかの二者択一を迫る法案を21対20の賛成多数で可決した。

同委は、この法案を含め同日までの2日間に巨大ITの影響力を抑える狙いの4つの法案を可決。アマゾン・ドット・コムのようなプラットフォーム運営企業にプラットフォームに参加する競合社を不利に扱うのを禁じる法案や、巨大IT企業による合併の検討で反トラスト当局に反競争的かどうかを判断させずに企業自らが合法的だと証明するよう義務付ける法案が含まれた。プラットフォーム運営企業に、利用者によるデータのプラットフォーム外への移動を認めさせる法案も可決した。

反トラスト小委員会のデービッド・シシリーニ委員長(民主党)は、プラットフォーム運営と参加を切り離す法案について「グーグル、アマゾン、アップルは検索結果で自社製品を優遇し、競合他社に対し不当な優位性を得てきた」と批判し、規制の必要性を訴えた。

ペロシ下院議長(民主党)は、民主、共和両党内で巨大ITについて懸念があるとした上で、一連の反トラスト法規制強化法案の内容について「公平性や競争、プライバシーおよび個人情報が、テック企業のなすがままになっている人々のニーズという点で、両党の懸念に対処している」と述べた。

米最大の経済ロビー団体、全米商工会議所やアマゾン、アップル、フェイスブック、アルファベット傘下グーグルは一連の法案に反対しており、成立するかどうかは不透明。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トルコ軍用輸送機、ジョージアで墜落 乗員約20人の

ビジネス

欧州外為市場=ドル下落、米雇用悪化を警戒

ビジネス

スイス、週内にも米と関税引き下げで合意の可能性=関

ワールド

トルコ検察、イスタンブール市長に懲役2000年求刑
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入口」がついに発見!? 中には一体何が?
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 7
    「流石にそっくり」...マイケル・ジャクソンを「実の…
  • 8
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 9
    【クイズ】韓国でGoogleマップが機能しない「意外な…
  • 10
    【銘柄】エヌビディアとの提携発表で株価が急騰...か…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中