ニュース速報

ビジネス

米ディズニーの1─3月期、動画配信の伸び鈍化 株価下落

2021年05月14日(金)09時28分

米娯楽大手ウォルト・ディズニーが13日発表した第2・四半期(4月3日まで)決算は、利益が市場予想を上回ったものの、注目されていた動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」の世界契約者数は予想に届かなかった。写真は2017年12月撮影(2021年 ロイター/Brendan McDermid)

[13日 ロイター] - 米娯楽大手ウォルト・ディズニーが13日発表した第2・四半期(4月3日まで)決算は、利益が市場予想を上回ったものの、注目されていた動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」の世界契約者数は予想に届かなかった。

引け後の時間外取引でディズニーの株価は3.7%下落した。

ロバート・チャペック最高経営責任者(CEO)は、映画やテレビ番組は通常の製作を再開しており、新コンテンツ提供により「ディズニー+(プラス)」や「ESPN+」「Hulu」などで新規契約者が見込めると述べた。

調整後の1株利益は0.79ドルと、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の0.27ドルを上回った。

ディズニーは、視聴者のケーブルテレビ離れが進む中、ネットフリックスに対抗するためネット配信サービスの早期構築に注力している。同社のテーマパークは新型コロナのパンデミック(世界的大流行)に伴う入場規制で依然として回復途上にある。

イーマーケターのアナリスト、エリック・ハグストーム氏は「(ディズニー+の)成長は、パンデミックによる当初の押し上げ効果が薄れ、大きく減速している」と指摘。「ディズニーのコンテンツへの投資を踏まえると、短期的な混乱が終息すれば、加入者の伸びは大きく回復する」との見方を示した。

ディズニープラスの契約者数は4月初旬時点で1億0360万人に達した。ファクトセットのまとめたアナリスト予想は1億0930万人だった。

ディズニープラスの有料契約者1人当たりの月間売上高は平均3.99ドルと、5.63ドルから減少。ファクトセットのまとめたアナリスト予想の4.10ドルも下回った。

総売上高は13%減の156億1000万ドル。市場予想は158億7000万ドルだった。

継続事業ベースの純利益は9億1200万ドル(1株当たり0.50ドル)と、前年同期の4億6800万ドル(同0.26ドル)から増加した。

メディア部門の営業利益は、前年比74%増の29億ドル。国内外のテレビネットワーク部門で利益が増加した。ストリーミングメディア部門は赤字となったものの、Huluの広告収入などにより、損失額は市場予想の半分以下の2億9000万ドルにとどまった。

テーマパーク部門は4億0600万ドルの営業赤字だった。米カリフォルニア州とパリのディズニーランドが全面的に閉鎖されていたことが響いた。カリフォルニア州のディズニーランドは4月30日に営業を再開した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、AUKUS審査完了 「強化する領域」特定と発表

ビジネス

ネトフリ、米ワーナー買収入札で最高額提示=関係筋

ビジネス

孫会長ら、ソフトバンクグループ株の保有比率34.7

ワールド

中国主席、仏大統領に同行し成都訪問 異例の厚遇
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 7
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 8
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 9
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 10
    【トランプ和平案】プーチンに「免罪符」、ウクライ…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中