ニュース速報

ビジネス

ドル2週ぶり高値、株安受け安全買い=NY市場

2021年05月05日(水)06時20分

5月4日、ニューヨーク外為市場では、株安を受けたリスク選好度の低下を反映し、ドルが2週間ぶり高値を付けた。イエレン米財務長官が経済の過熱を防ぐために金利は上昇する必要があるとの考えを示したこともドルの支援要因となった。写真は2011年2月撮影(2021年 ロイター/Lee Jae-Won)

[ニューヨーク 4日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、株安を受けたリスク選好度の低下を反映し、ドルが2週間ぶり高値を付けた。イエレン米財務長官が、経済の過熱を防ぐために金利は上昇する必要があるとの考えを示したこともドルの支援要因となった。

イエレン氏は「追加的な歳出は経済規模に対し相対的に小さいものの、米経済が過熱しないよう、金利は幾分か上昇する必要がある」と指摘。「米国の競争力と生産性のために必要な投資で、これにより経済成長が押し上げられるが、極めて微小な金利上昇につながる公算がある」と述べた。

この日の米株式市場では一時ナスダック総合が約2%、S&P総合500種が約1%下落。安全資産としてのドルに資金が流れた。

アナリストは、経済に関する良好なニュースの大部分はすでに織り込まれていると指摘。ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)のチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「第1・四半期を通して劇的に改善した結果、米景気見通しは現実と整合するようになった。このことは、サプライズが必ずしもプラス側に傾いているわけではないことを意味する」とし、「こうした段階では、リスク動向に敏感な通貨を避け、安全通貨に資金をシフトさせることが理にかなう」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.3%高の91.278。

ドルは対円で0.2%高の109.32円。ユーロは対ドルで0.4%安の1.2013ドル。

ドルは豪ドルに対し0.8%、ニュージーランドドルに対し0.9%、それぞれ上昇した。

暗号資産(仮想通貨)のイーサは3530ドルと、再び過去最高値を更新。その後は1.7%安の3370ドル。

ドージコインも0.5922ドルと、過去最高値を更新。コインゲッコー・ドットコムによると、その後は36%高の0.5549ドル。

ドル/円 NY終値 109.33/109.36

始値 109.42

高値 109.46

安値 109.05

ユーロ/ドル NY終値 1.2013/1.2017

始値 1.2010

高値 1.2035

安値 1.2003

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレム

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 2
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカ…
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中