ニュース速報

ビジネス

インテル、第2四半期利益見通しが市場予想下回る 株価下落

2021年04月23日(金)07時22分

米半導体大手インテルは22日、通期の売上高見通しを引き上げた。写真はインテルのロゴ。2020年10月撮影(2021年 ロイター/Nathan Frandino)

[22日 ロイター] - 米半導体大手インテルは22日、通期の売上高見通しを引き上げた。ただ、第1・四半期のデータセンター向け半導体事業の売上高や第2・四半期の利益見通しがアナリスト予想を下回った。インテルは半導体の高速化により競合他社に対し巻き返しを図ろうとしているが、前途の厳しさが示された。

2021年の調整後売上高見通しは725億ドル、1株利益見通しは4.60ドルとし、リフィニティブのアナリスト予想(723億2000万ドル、4.58ドル)を上回った。

一方、第2・四半期の調整後売上高見通しは178億ドルとアナリスト予想の175億9000万ドルを上回ったが、1株利益見通しは1.05ドルと予想の1.09ドルを下回った。

これを受け、インテル株は引け後の取引で一時2%超下げ、その後は1.3%安の61.75ドルとなった。

第1・四半期(3月27日まで)のパソコン向け半導体事業の売上高は106億ドルと、ファクトセットのアナリスト予想(101億7000万ドル)を上回ったものの、データセンター向け半導体事業の売上高は56億ドルと市場予想(58億9000万ドル)を下回った。

第1・四半期の調整後売上高は186億ドル、1株利益は1.39ドル。それぞれリフィニティブのアナリスト予想(178億9000万ドル、1.15ドル)を上回った。

インテルは近年、より高速で小型のチップ生産競争でアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)やエヌビディアなどの競合に遅れを取っていた。インテルに今年復帰したゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は、生産上の問題を解決し始めているとし、3月には米国と欧州に新工場を建設する大規模な拡張計画も発表した。

インテルは、半導体の設計と生産を自社で行う数少ない企業の一つ。世界的な半導体不足の中、自社工場を運営することで競合に勝っているとしている。ただ、コンピューター製造に必要な他社製部品の不足で、今年の売上高が抑制される可能性があるという。

世界的な半導体不足を受け、ゲルシンガーCEOは今月初め、自動車向け半導体メーカーと協議していると明かし、インテル工場で製造を支援する方針を示した。

*内容を追加しました

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国人民銀、緩和的金融政策を維持へ 経済リスクに対

ワールド

パキスタン首都で自爆攻撃、12人死亡 北西部の軍学

ビジネス

独ZEW景気期待指数、11月は予想外に低下 現況は

ビジネス

グリーン英中銀委員、賃金減速を歓迎 来年の賃金交渉
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入口」がついに発見!? 中には一体何が?
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 7
    「流石にそっくり」...マイケル・ジャクソンを「実の…
  • 8
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 9
    【クイズ】韓国でGoogleマップが機能しない「意外な…
  • 10
    インスタントラーメンが脳に悪影響? 米研究が示す「…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中