ニュース速報

ビジネス

前場の日経平均は続伸、方向感欠き往来相場から抜け出せず

2021年04月19日(月)11時58分

 4月19日、前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比64円73銭高の2万9748円10銭となり、続伸した。都内で昨年11月撮影(2021年 ロイター/Issei Kato)

[東京 19日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比64円73銭高の2万9748円10銭となり、続伸した。朝安で始まった後、企業決算に対する期待もあり押し目買いに切り返す展開となったが、方向感に欠き往来相場から抜け出せない状態が続いている。

商いは乏しく、前場の東証1部売買代金は1兆円台を割り込んだ。

前週末16日の米国株式市場は上昇し、ダウ工業株30種とS&P総合500種指数が終値で最高値を更新。一方、菅義偉首相が米ファイザー社最高経営責任者(CEO)と電話会談を行い、新型コロナワクチンの追加供給で実質合意し、現在接種対象とされる16歳以上の全員分が9月末までに調達できる見通しとなった。

好材料があったのにも関わらず、日本株が軟化。日米首脳会談の共同声明で台湾に言及したことで日中関係悪化が懸念されるほか、新型コロナウイルスの国内感染者数拡大などが重しになったという。

その後は、今後発表される企業決算は好調が予想されることから、下値では押し目買いが流入、前場中盤から切り返し、日経平均が前週末比でプラスに浮上している。ただ、上値に対して慎重で、大きく上昇する気配は感じられない。

市場では「今週から始まる3月期企業の決算発表を控え、積極的に上値を買う動きがみられない。物色面も方向感を欠いている状況だ」(野村証券・エクイティ・マーケットストラテジストの澤田麻希氏)との声が聞かれた。

TOPIXは0.08%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9435億2000万円と細っている。東証33業種では、海運業、金属製品、パルプ・紙などが上昇し、空運業、その他製品、証券業などの値下がりが目立った。

個別では、東京エレクトロンなど半導体関連株がしっかりとなったほか、TDKも堅調。日本郵船など海運株も物色された。半面、東芝が売られ、指数寄与度が大きいファーストリテイリングもさえない。

東証1部の騰落数は、値上がりが1207銘柄、値下がりが853銘柄、変わらずが127銘柄だった。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:動き出したECB次期執行部人事、多様性欠

ビジネス

米国株式市場=ダウ493ドル高、12月利下げ観測で

ビジネス

NY外為市場=円急伸、財務相が介入示唆 NY連銀総

ワールド

トランプ氏、マムダニ次期NY市長と初会談 「多くの
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワイトカラー」は大量に人余り...変わる日本の職業選択
  • 4
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体…
  • 5
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 10
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中