ニュース速報

ビジネス

中国銀保監会、海外市場のリスク警戒 資本流入増加への対応検討

2021年03月02日(火)19時19分

 3月2日、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)の郭樹清主席は会見で、海外市場のバブル崩壊リスクを警戒しているとし、国内市場の混乱を避けるため資本流入を効果的に管理する措置を検討していると述べた。写真は上海で2011年1月撮影(2021年 ロイター/Carlos Barria)

[北京 2日 ロイター] - 中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)の郭樹清主席は2日の会見で、海外市場のバブル崩壊リスクを警戒しているとし、国内市場の混乱を避けるため資本流入を効果的に管理する措置を検討していると述べた。

世界各国の市場で財政・金融政策の副作用が出始めていると述べ、「欧州や米国、他の先進国の金融市場では実態経済とかけ離れた取引が行われている」と指摘した。

経済のグローバル化が進む中、景気回復や魅力的な資産価格を背景に今後中国への資本流入増加が見込まれており、国内市場の混乱回避に向け効果的な策を検討していると説明した。

「金融市場は実体経済の状況を反映すべきだ。もし大きなずれがあれば問題が発生し、市場は調整を余儀なくされる」とし「従って金融市場、とりわけ海外の金融資産バブルがはじけるリスクを非常に懸念している」と述べた。

郭氏の発言を受けて中国株は値を消し、人民元は下落した。

郭氏はまた国内の住宅市場では比較的強いバブルの傾向がみられるとし、住宅や土地の価格、住宅市場の見通しを安定させる必要があると指摘。「多くの人が住むためでなく投資や投機のために家を買っているのは非常に危険だ」と警告した。

仮に住宅市場が下落すれば保有する不動産に大規模な損失が発生し、住宅ローンの返済が滞り、経済が混乱するという悪循環を招くと語った。

<貸出金利は上昇も>

郭氏は中国当局が実体経済を下支えするために、銀行に利益の一部を放棄させるなどの政策を継続するとの見通しを示した。その一方で「今年は市場金利が上昇しているため、貸出金利も上昇すると予想している」とも述べた。詳細な説明はしなかった。

また、国内の銀行は2021年に不良債権を一段と処理する必要があると述べた。

みずほ銀行(香港)の首席アジア為替ストラテジスト、ケン・チャン氏は「中国指導部は金融リスクを抑え込むためにマクロ全体の債務水準を安定させる政策を推し進めるだろう」と分析した。

「利上げ局面が始まれば海外からの資本流入が増加する可能性がある」と指摘。「中国人民銀行(中央銀行)は新型コロナウイルスのローン支援と規制強化を段階的に終了することにより債務を安定させようとする」との見方を示した。

*主席とエコノミストの発言を追加しました

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ネタニヤフ氏、汚職裁判の証言延期を要請 中東情勢の

ワールド

米、ロ産原油購入容認を延長の公算 イラン情勢受けた

ワールド

中国がイラン関与なら事態「複雑化」、米USTR代表

ビジネス

米製造業新規受注、2月は横ばい 航空機需要が急減
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    アメリカは同盟国の「潜在的な敵」となった...イラン…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中