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米国株は過去3カ月で最大の下げ、FOMC声明受け

2021年01月28日(木)07時47分

 1月27日、米国株式市場は下落して取引を終了した。過去3カ月で最大の下落率となった。ウォール街で昨年11月撮影(2021年 ロイター/ANDREW KELLY)

[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場は下落して取引を終了した。過去3カ月で最大の下落率となった。ボーイングの下げやヘッジファンドの売り持ち解消に圧迫される中、終盤に米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受けて下げ幅を拡大した。

ビデオゲーム販売のゲームストップと映画館チェーン大手AMCエンターテインメント・ホールディングスは2倍超に上昇。個人投資家が引き続き買いを入れる中、シトロンやメルビンキャピタルなど空売り勢が損切りの買い戻しに走る状況となった。

米連邦準備理事会(FRB)は26─27日に開いたFOMCで、政策金利を現行のゼロ%近辺に据え置くと同時に、国債などを買い入れる量的緩和も現行水準を維持。新型コロナウイルス感染拡大で引き起こされた景気後退から完全に回復するまで、こうした景気支援策を継続すると改めて確約した。

プリンシパル・グローバル・インベスターズのチーフストラテジスト、シーマ・シャー氏は「新型コロナを巡る状況やワクチン接種が進んでいないことを踏まえると、米経済は第1・四半期に失速する見通しだ」と指摘した。

主要株価3指数はいずれも昨年10月28日以来最大の下落率を記録し、S&P総合500種は年初来でマイナス圏に転落した。

航空機大手ボーイングは3.97%安となり、ダウ工業株30種の下げを主導。同社が27日発表した2020年第4・四半期決算は、純損益が84億4000万ドルの赤字となり、20年通年の赤字も過去最大の119億4000万ドルに拡大した。

マイクロソフトは前日発表した決算が好調だったことを受けて上昇したが、市場全般の下落に圧迫され上げ幅を縮小し、0.25%高で引けた。

投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は37.21と昨年10月30日以来の高水準となった。

米取引所の合算出来高は234億2000万株で、直近20営業日の平均143億1000万株を大幅に上回った。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を4.91対1の比率で上回った。ナスダックでは5.36対1で値下がり銘柄数が多かった。

この日は引け後にアップルやフェイスブックが決算を発表した。フェイスブックは引け後の時間外取引で0.68%上昇。アップルは下落した。同じく引け後に決算を発表したテスラは時間外で2.10%安。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 30303.17 -633.87 -2.05 30893.78 30893.78 30206.91

前営業日終値 30937.04

ナスダック総合 13270.60 -355.47 -2.61 13486.58 13538.42 13192.91

前営業日終値 13626.07

S&P総合500種 3750.77 -98.85 -2.57 3836.83 3836.83 3732.48

前営業日終値 3849.62

ダウ輸送株20種 12277.04 -366.23 -2.90

ダウ公共株15種 844.37 -20.04 -2.32

フィラデルフィア半導体 2875.13 -156.64 -5.17

VIX指数 37.21 +14.19 +61.64

S&P一般消費財 1330.20 -42.92 -3.13

S&P素材 445.62 -13.76 -3.00

S&P工業 721.47 -15.01 -2.04

S&P主要消費財 669.80 -12.25 -1.80

S&P金融 481.67 -14.58 -2.94

S&P不動産 230.60 -3.25 -1.39

S&Pエネルギー 303.22 -4.28 -1.39

S&Pヘルスケア 1332.42 -41.98 -3.05

S&P通信サービス 220.03 -8.74 -3.82

S&P情報技術 2314.41 -45.40 -1.92

S&P公益事業 313.98 -8.69 -2.69

NYSE出来高 18.18億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 28195 - 445 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 28180 - 460 大阪比

(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)

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