ニュース速報

ビジネス

ドル4週間ぶり高値、米指標軟調で安全通貨買い=NY市場

2021年01月16日(土)07時06分

終盤のニューヨーク外為市場ではドルが幅広く上昇し、主要通貨バスケットに対し4週間ぶりの高値を付けた。写真は2009年11月撮影(2021年 ロイター/Rick Wilking)

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが幅広く上昇し、主要通貨バスケットに対し4週間ぶりの高値を付けた。経済指標によって新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による経済的影響の持続が示され、安全通貨としての買いが強まった。

米商務省が15日発表した2020年12月の小売売上高は前月比0.7%減と、落ち込みが続いた。新型コロナの感染拡大を抑えるための封鎖措置が改めて導入される中、外食が減ったほか商業施設への客足が遠のいた。米経済が年末に大幅に減速したことを示した。市場予想は横ばいだった。

これを受け、米債利回りが低下し米国株が下落。投資家はリスク回避姿勢を強めた。

テンパスのシニア為替トレーダー、フアン・ペレス氏は「ワクチンを巡る楽観論があったが、足元ではワクチン普及がかなり遅れているという現実を目の当たりにし、それが企業活動に重くのしかかっている」と指摘。ワクチンが普及し安心感を得るまでは、財政支援があっても市場が継続的に活況を呈することはないとした。

バイデン次期大統領は14日、1兆9000億ドル規模の新たな景気対策案を発表した。新型コロナの感染拡大で打撃を受けた国内経済を回復させるため、積極的に財政出動を行い、迅速に対処する必要があると強調した。

ドル指数は0.56%高の90.773。週間では0.8%上昇と直近11週間で最大の上昇率となる見込み。

新型コロナ感染者の増加もリスク選好を抑制。中国本土で14日に新たに確認された新型コロナ感染者は144人に達し、202人の新規感染を確認した3月1日以来10カ月強ぶりの多さとなった。

米労働省が15日に発表した20年12月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.3%上昇と、前月の0.1%に続き緩やかな上昇にとどまった。インフレは向こう数カ月で上昇すると予想されているが、懸念の必要はないとみられる。

MUFGの通貨ストラテジスト、デレック・ハルペニー氏は顧客向けノートで「ドルが短期的に一段高となる可能性はあるが、ドルの大局的な環境は依然ネガティブ」とした。

世界的なリスク回避を受けポンドも0.8%下落。英国立統計局(ONS)が発表した11月の国内総生産(GDP)は前月比2.6%減少し昨年4月以来のマイナスとなった。

ドル/円 NY終値 103.87/103.90

始値 103.65

高値 103.91

安値 103.65

ユーロ/ドル NY終値 1.2078/1.2082

始値 1.2122

高値 1.2133

安値 1.2076

(表はリフィニティブデータに基づいています)

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:戦時下でも「物流を止めるな」 ウクライナ

ワールド

メキシコ南部でM6.5の地震、首都でも揺れ 大統領

ワールド

再送ウクライナ北東部ハルキウの集合住宅に攻撃、2人

ビジネス

米国株式市場=5営業ぶり反発、ダウ319ドル高 半
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 3
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 4
    感じのいい人が「寒いですね」にチョイ足ししている…
  • 5
    【現地発レポート】米株市場は「個人投資家の黄金時…
  • 6
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    日本人の「休むと迷惑」という罪悪感は、義務教育が…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    「断食」が細胞を救う...ファスティングの最大効果と…
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 3
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 4
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 5
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中