ニュース速報

ビジネス

野村証、新入社員をコールセンターに配属 営業手法が変化=関係筋

2020年10月05日(月)18時21分

 関係筋によると、野村ホールディングス傘下の野村証券は、来年度の新規採用者を原則1年間、コールセンターに配属する方針だ。写真は2016年11月、都内で撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 5日 ロイター] - 野村ホールディングス<8604.T>傘下の野村証券は、来年度の新規採用者を原則1年間、コールセンターに配属する方針だ。足を使った対面の営業が同社の強みだったが、オンラインやコールセンターを通じた対応が増えており、新人の育成手法を変える必要があると判断した。

国内大手証券では初の試みとなる。複数の関係者が5日、明らかにした。来年4月入社予定の新卒約350人のうち、多くが対象になるとみられる。

野村はこれまで、入社後1カ月の全体研修を経て、新人をそれぞれの部署に配属してきた。顧客のもとに通う営業スタイルを身につけさせてきたが、ここ数年はインターネットや電話を通じた非対面での顧客対応が増加。以前と比べて顧客と直接会う機会が減っており、顧客の生の声を多く聞けるコールセンターに配属することにした。

関係者の1人は、「新入社員の思い描く証券マンの姿とコールセンターでの業務が合致するかは未知数で、彼らのモチベーションを損なわないようにする対応も必要だ」と指摘する。

野村は顧客ニーズの変化に合わせるため、以前からオンラインサービスやコールセンターの機能拡充を検討してきた。足元では新型コロナウイルスの感染拡大もあって、非対面での顧客対応の重要性がさらに高まっている。

同社の営業部門は、政府が緊急事態宣言を出したさなかの4─6月期にも崩れず、前年同期比86%増の151億円の税前利益を稼いだ。コロナ発生以前から、電話や電子メールなどでの顧客対応を強化してきたことが功を奏したと同社は分析している。

野村はロイターの問い合わせに対し、コメントを控えた。

(梅川崇 取材協力:新田裕貴 編集:久保信博)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

日米首脳会談でロシア産LNG議論、サハリン2の重要

ビジネス

ゴールドマン、11月の英利下げ予想 年内据え置きか

ワールド

チェコ、来月3日に連立合意署名へ ポピュリスト政党

ワールド

日中、高市首相と習国家主席の会談を31日開催で調整
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理に押し上げた「2つの要因」、流れを変えたカーク「参政党演説」
  • 4
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 5
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 6
    「ランナーズハイ」から覚めたイスラエルが直面する…
  • 7
    楽器演奏が「脳の健康」を保つ...高齢期の記憶力維持…
  • 8
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 9
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 10
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中