ニュース速報

ビジネス

日経平均続伸、円安好感で幅広く買い 2万3000円接近で伸び悩む

2020年08月12日(水)16時04分

 8月12日、東京株式市場で日経平均は続伸。写真は都内の株価ボード。2010年5月撮影(2020年 ロイター/Michael Caronna)

[東京 12日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、続伸。前日の米国株式市場が軟調となり、マイナスで始まったものの、円安が好感され輸出関連株を中心に幅広く買われ、後半は堅調となった。ただ、日経平均で上値の目安として意識される2万3000円に接近してきた水準では、上値が重いとの印象があり、全般的に伸び悩み気味となった。

11日の米国株式市場は下落。追加の新型コロナウイルス経済対策を巡る協議行き詰まりを示唆するニュースが伝わる中、S&P総合500種<.SPX>とダウ工業株30種<.DJI>が終盤にかけて下げに転じる展開となった。ナスダック総合<.IXIC>も続落。ハイテク銘柄が売られ、バリュー株の買いが膨らんでいる。

一方、外為市場ではドル/円が106円台後半まで円安に振れるなど、輸出関連株を中心に追い風が吹いた格好。物色面では、米国株式と同様に先駆した情報・通信系の銘柄の調整色が濃くなる半面、輸出株を中心にバリュー系銘柄に資金がシフトしている。

ただ、全体的には旧盆休みが意識され、機関投資家の動きが鈍る中で、大きな変動がみられない。値動きが良いバリュー株や猛暑関連株などに個人を中心とした値幅取りの資金が集まったものの、日経平均は上値の目安となる2万3000円をうかがう展開とはならなかった。

市場では「商いがそこそこ膨らんでおり、夏枯れという感じはしないものの、上値を積極的に取る様子はない。物色面では成長株が調整色を強めており、バリュー株が中心となっている」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)との声が出ていた。

TOPIXも続伸。東証33業種では、非鉄金属を除いて32業種が上昇、鉄鋼、石油・石炭製品、電気・ガス業などの上昇が目立つ。東証1部の売買代金は、2兆5602億4600万円と引き続き膨らんだ。

個別では、トヨタ自動車<7203.T>が7日続伸となったほか、アサヒグループホールディングス<2502.T>がしっかり。指数寄与度が大きいファーストリテイリング<9983.T>も高い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>など銀行株が買われた半面、東京エレクトロン<8035.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>などが軟調、エーザイ<4523.T>が急反落した。

東証1部の騰落数は、値上がり1641銘柄に対し、値下がりが472銘柄、変わらずが60銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22843.96 +93.72

寄り付き    22747.44

安値/高値   22670.74─22874.37

TOPIX<.TOPX>

終値       1605.53 +19.57

寄り付き     1588.80

安値/高値    1586.21─1607.92

東証出来高(万株) 149113

東証売買代金(億円) 25602.46

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

インドネシア中銀、ルピア圧力緩和へ金利据え置き 2

ビジネス

MS&AD、純利益予想を上方修正 損保子会社の引受

ワールド

アングル:日中対立激化、新たな円安の火種に 利上げ

ビジネス

農林中金の4ー9月期予想上振れ 通期据え置きも「特
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 10
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中