ニュース速報

ビジネス

SUBARUの今期純利益は6割減に、2期連続の減配予想

2020年08月04日(火)17時30分

 8月4日、SUBARUが発表した2020年4―6月期連結決算(国際会計基準)は、純損益が77億円の赤字(前年同期は664億円の黒字)だった。写真はミシガン州で昨年1月撮影(2020年 ロイター/Brendan McDermid)

[東京 4日 ロイター] - SUBARU(スバル)<7270.T>は4日、2021年3月期(今期)の連結純利益(国際会計基準)が前期比60.7%減の600億円になる見通しだと発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で新車販売が急減したためで、20年4─6月期の純損益は77億円の赤字(前年同期は664億円の黒字)となった。中村知美社長は「今後も事業環境の先行きは不透明だ」と述べた。

今期配当は中間・期末それぞれ1株当たり28円。年間で56円(前期は100円)と、2期連続の減配を予想する。通期の純利益予想は、リフィニティブが集計したアナリスト15人の予測平均値805億円を下回る。

電話で会見した中村社長は、コロナの収束時期や社会活動に与える影響、消費者心理の動向など「不確定な要素が非常に多い」と発言。詳細を精緻に説明できないとし、米国、日本など市場別の計画台数は公表を見送った。今期の世界販売計画は約13%減の90万台を見込む。

一方、世界販売の約7割を占める米国については、今春に実施された世界的なロックダウン(都市封鎖)のような状況は起こらないという前提で、20年の米国新車市場が1400万台―1450万台(前年比約15%減)との見通しを示した。スバルの米国販売も徐々に回復し、同年は「59万台―60万台(同約15%減)を計画している」と説明。21年も「緩やかな回復傾向が続く」との見方を示した。

通期の営業利益は62%減の800億円、売上高に相当する売上収益は13.3%減の2兆9000億円を予想する。前提為替レートは1ドル=105円(前期は109円)、1ユーロ=120円(同121円)に設定した。

中村社長は、2期連続の減配となることについて「不測の事態に備える意味で手元資金を確保しておきたい」と株主に理解を求めた。

<7―9月期は営業黒字化目指す>

4―6月期の売上収益は前年同期比45.2%減の4569億円だった。コロナの影響により、世界販売は13万3000台と前年同期に比べて約半減した。

営業損益は156億円の赤字(前年同期は922億円の黒字)だった。岡田稔明取締役は「営業利益ベースでは第2・四半期では黒字に転換したい」と述べた。

*内容を追加しました。

(白木真紀)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏、南東部前線視察 軍は国産ミサイル「

ビジネス

米国株式市場=急落、エヌビディアなど安い 利下げ観

ビジネス

FRBの10月利下げ支持せず、12月の判断は留保=

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、米政府再開受け経済指標に注
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 5
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 6
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 7
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 10
    「ゴミみたいな感触...」タイタニック博物館で「ある…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中