ニュース速報

ビジネス

新型肺炎、過度な中国依存を警告 供給網の見直し必須=仏経財相

2020年02月22日(土)05時16分

 21日、フランスのルメール経済・財務相は新型コロナウイルスの感染拡大はフランスの製造業者にとって、中国やアジアへの過度な依存に対する警告になっているとし、供給網を大幅に見直すよう求めたと明らかにした。写真はルメール経済・財務相。2019年2月撮影(2020年 ロイター/Ludovic Marin)

[パリ 21日 ロイター] - フランスのルメール経済・財務相は21日、新型コロナウイルスの感染拡大はフランスの製造業者にとって、中国やアジアへの過度な依存に対する警告になっているとし、供給網を大幅に見直すよう求めたと明らかにした。

同相は新型ウイルスの影響に関する産業界との会合後、記者団に対し、「経済的および戦略的な独立」の再構築が必要な業界の特定を要請したと指摘。「今回の感染拡大は、供給を巡る問題が特定の業種で戦略的問題に引き起こしていることを示している」と述べた。

特に製薬業界を取り上げ、一部医薬品の活性剤の原材料のうち80%が中国やアジアから調達しているとした。

また自動車メーカーがブレーキペダルの調達で問題を抱えているとしたほか、ワイン業界でも中国はフランスにとって2番目に大きい市場だと指摘した。

ただ、新型ウイルスの感染拡大によるフランス経済への影響は限定的で、今年の経済成長率の押し下げ幅は0.1%ポイントとした。

このほか、仏政府は新型ウイルスの影響を受けた企業が納税する際に時間的な余裕を与えるべきとしたほか、服飾業界を中心とする大手企業に対しては、注文に応じることが難しい中小企業に対し寛大な措置をとるよう求めた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米大使召喚は中ロの影響力拡大許す、民主議員がトラン

ワールド

ハマスが停戦違反と非難、ネタニヤフ首相 報復表明

ビジネス

ナイキ株5%高、アップルCEOが約300万ドル相当

ワールド

ゼレンスキー氏、和平案巡りトランプ氏との会談求める
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 8
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 9
    【投資信託】オルカンだけでいいの? 2025年の人気ラ…
  • 10
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 7
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 10
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中