ニュース速報

ビジネス

仏アルストム、加ボンバルディア鉄道事業買収で合意 最大67億ドル

2020年02月18日(火)07時43分

 2月17日、仏鉄道車両大手アルストムは、カナダのボンバルディアの鉄道事業を買収する可能性について協議を進めていることを確認した。写真はフランスのセメアックで昨年2月撮影(2020年 ロイター/Regis Duvignau)

[パリ 17日 ロイター] - 仏鉄道車両大手アルストムは17日、カナダのボンバルディアの鉄道事業を最大62億ユーロ(67億ドル)で買収することで合意した。世界第2位の鉄道車両メーカーが誕生し、アルストムは中国国有の中国中車(CRRC)<601766.SS>との競争をこれまでより有利に進められるとみられる。

買収は、株式と現金で行う。

アルストムは昨年、独シーメンスとの鉄道事業統合計画を欧州委員会によって阻止された。欧州委は、両社の鉄道事業が統合すれば消費者が不利になると主張していた。

アルストムとボンバルディアの合意によって、統合される鉄道事業の売上高の合計は170億ユーロ。フランスの労組関係筋によると、アルストムは欧州の鉄道車両市場で40━60%のシェアを得て、シーメンスの10━20%を大きく上回ることになる。

しかし、一部のアナリストは、アルストムとボンバルディアの高速鉄道車両および信号機の市場シェアの合計はより低いため、競争当局はそれほど問題視しないとみている。

関係筋によると、両社は既に非公式に欧州連合(EU)の競争当局に打診している。

欧州委がアルストムとシーメンスの鉄道事業統合計画を阻止したことを批判していたフランス政府は、今回の買収案を歓迎している。

アルストムとボンバルディアは、2021年上半期に買収が完了するとの見通しを示している。両社の合意には破談になった場合の違約金7500万ユーロが含まれている。

*内容を追加して再送します

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

マレーシア、対米関税交渉で「レッドライン」は越えず

ビジネス

工作機械受注、6月は0.5%減、9カ月ぶりマイナス

ビジネス

米製薬メルク、英ベローナ買収で合意間近 100億ド

ビジネス

スターバックス中国事業に最大100億ドルの買収提案
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、「強いドルは終わった」
  • 4
    「ヒラリーに似すぎ」なトランプ像...ディズニー・ワ…
  • 5
    犯罪者に狙われる家の「共通点」とは? 広域強盗事…
  • 6
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 7
    名古屋が中国からのフェンタニル密輸の中継拠点に?…
  • 8
    自由都市・香港から抗議の声が消えた...入港した中国…
  • 9
    人種から体型、言語まで...実は『ハリー・ポッター』…
  • 10
    「けしからん」の応酬が参政党躍進の主因に? 既成…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 3
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸せ映像に「それどころじゃない光景」が映り込んでしまう
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 6
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 7
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 10
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 7
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中