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今年の世界経済、貿易や投資回復で7年ぶり高成長=OECD見通し
[パリ 13日 ロイター] - 経済協力開発機構(OECD)が発表した世界経済見通しによると、2018年の成長率は貿易や投資の回復により7年ぶりの高成長になるとみられている。一方で貿易戦争は改善見通しを下押す可能性があるとの見方を示した。
主要20カ国(G20)経済見通しの見直しでOECDは、18・19年の世界成長率見通しを2011年以来の高水準となる3.9%とし、従来の3.6%から上方修正した。減税による米国経済押し上げが一因という。
OECDのペレイラ首席エコノミストは、「今後2-3年は景気は強いと考えている。過去10年に比べると一段と常態に戻りつつある」と述べた。
世界的に企業投資が回復しており、今年の貿易の伸びは5%程度と見込んでいる。しかしトランプ米政権の鉄鋼・アルミ関税など通商摩擦による悪影響も指摘。「景気回復にとって大きなリスク」(ペレイラ氏)との見方を示した。
今年の米国成長率は2.9%、19年は2.8%と見込み、減税による押し上げ幅はそれぞれ0.5-0.75%ポイントとみている。
インフレ高進で連邦準備理事会(FRB)は今年4回利上げするとペレイラ氏は見込んでいる。OECDはこれまで年内3回と見通していた。
OECDは減税措置により18年と19年は経済が押し上げられるとみられることから、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の上限は現在の1.5%から19年末までに3.25%に引き上げられる可能性があるとしている。
フランスとドイツが好調でユーロ圏の成長率は今年2.3%、来年は2.1%に上方修正した。
ドイツでは連立政権樹立合意による財政支出が見込まれるため、今年の成長率は2.4%、来年は2.2%に上方改定。
社会福祉、税制、労働市場改革によりフランスの今年の成長率は11年ぶり高水準の2.2%に、来年は1.9%に同じく上方修正した。
OECDは、ユーロ圏経済が堅調に推移するなか欧州中央銀行(ECB)は債券買い入れを年末に向け段階的に縮小させ、最終的にはマイナス金利政策を解消するとの見方を示した。
欧州連合(EU)離脱の影響で英国の成長率は今年G20で最低の1.3%となる見通し。ただ11月の1.2%からは上方修正した。19年は1.1%と前回と変わらず。OECDは英国ではインフレ高進により家計所得が目減りし、EUとの将来的な関係が不透明となるなか企業投資は減速するとの見方を示している。
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