ニュース速報

ビジネス

日経平均は3日ぶり小反発、利益確定売りで伸び悩む

2018年01月19日(金)15時32分

 1月19日、東京株式市場で日経平均は3日ぶりに小反発した。米国株は小安かったが、日本株は前日に下落した反動から買いが先行。一時100円を超す上昇となったが、取引時間中にドル安・円高が進行したことが重しとなった。小口の利益確定売りも加わり後場は一進一退の展開だった。写真は都内で2013年12月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりに小反発した。米国株は小安かったが、日本株は前日に下落した反動から買いが先行。一時100円を超す上昇となったが、取引時間中にドル安・円高が進行したことが重しとなった。小口の利益確定売りも加わり後場は一進一退の展開だった。

一方、米長期金利の上昇を背景にメガバンクが堅調に推移し、TOPIXは終日プラス圏を維持した。東証1部の売買代金は前日比25%減。「来週の日欧中銀イベント待ちのムードとなった」(ちばぎんアセットマネジメント調査部長・奥村義弘氏)という。

日本株は買い一巡後は伸び悩む展開となったが、下値の堅さも印象付けた。ドル/円は110円台後半と弱含んだが、円高進行が一服すると日本株に押し目買いが入った。

藍沢証券・投資顧問室ファンドマネージャーの三井郁男氏は「基本的には年初の上昇に対し日柄調整が続いている」と指摘。一方で「米国の企業決算ではトップラインが市場予想を上振れてたところもある。景気の強さが示されており、日本企業の決算期待も強める格好となっている」と、業績期待が日本株を下支えしているとみている。

業種別ではその他製品が値上がり率トップ。任天堂<7974.T>の上昇が寄与した。33業種中、値下がり業種はゴム製品、精密機器、電気・ガスの3業種にとどまった。

任天堂の売買代金は東証1部銘柄でトップとなり、東証1部全体の約9%を占めた。段ボールの工作キットを活用した「ニンテンドースイッチ」向け新作ソフトへの期待で買われ4%を超す上昇。昨年来高値を更新した。

個別銘柄ではこのほか、GMOインターネット<9449.T>が反発。仮想通貨関連株として位置づけられる同社株は直近のビットコインの急落が嫌気されてきたが、香港を拠点とするヘッジファンドのオアシス・マネジメント・カンパニーによる株主提案を受け、買収防衛策の廃止やガバナンス強化による企業価値の向上を期待した買いが入った。

半面、ベステラ<1433.T>が大幅安。同社は18日、2018年1月期の通期業績予想を下方修正したと発表した。プラント解体工事案件の大型化などに伴い、発注者の発注時期と同社の着工が遅れたことが響いた。

東証1部の騰落数は、値上がり1392銘柄に対し、値下がりが574銘柄、変わらずが98銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      23808.06 +44.69

寄り付き    23854.11

安値/高値   23735.61─23872.69

TOPIX<.TOPX>

終値       1889.74 +12.88

寄り付き     1885.15

安値/高値    1882.26─1890.41

東証出来高(万株) 139234

東証売買代金(億円) 26798.47

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

パレスチナ国家承認、米国民の6割支持=ロイター/イ

ワールド

潜水艦の次世代動力、原子力含め「あらゆる選択肢排除

ビジネス

中国債券市場で外国人の比率低下、保有5カ月連続減 

ワールド

台湾、米国との軍事協力を段階的拡大へ 相互訪問・演
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 7
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 8
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 9
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 10
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 10
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中