ニュース速報

ビジネス

ドル112円後半、北朝鮮の発射準備兆候の報道で円買い

2017年12月28日(木)15時29分

 12月28日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の112円後半。米CNNテレビが複数の政府当局者の話として、北朝鮮が新たなミサイルか衛星を発射する準備をしている初期的な兆候があると報じたことが伝わると、ドルは113円前半から112円後半に下落した。写真は昨年11月撮影(2017年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 28日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の112円後半。米CNNテレビが複数の政府当局者の話として、北朝鮮が新たなミサイルか衛星を発射する準備をしている初期的な兆候があると報じたことが伝わると、ドルは113円前半から112円後半に下落した。

早朝の取引でドルは113.34円の高値を付けた後、じり安地合いとなっていた。日本ではきょうが年内の仕事納めという企業も多く、実需筋の取引は低迷。

午後に入って、米CNNの報道が伝わると、リスク回避の円買いが広がり、113円を割り込み、一時112.77円まで下落した。株安も円買い材料となった。

市場では「株安やCNNの報道がリスク回避の円買いにつながったが、ドルは前週末からずっと113.50円を上抜けできていない。投機筋は上値が重いので、下値を試しにいっている側面がある」(FX会社)という。

目先の下値めどは112.50円とされ、クリスマス休暇明けで参加者が次第に増えている海外時間では、ドルの下値を試す動きが広がりそうだ。

ユーロは前日134.98円まで上昇し、2015年10月以来2年2カ月ぶりの高値をつけたが、対ドルでの円高のあおりで、きょうの高値は134.81円にとどまった。

米10年国債利回りは2.4233/2.4215%と低迷。前日のニューヨーク市場では一時2.4070%まで低下し、その後も反発力が弱い状況が続いている。

米国では、来年も複数回の利上げが予想されているが、賃金と物価上昇の兆しがなかなか見えない。

22日に発表された11月の米コアPCE価格指数は前月比0.1%増と10月の0.2%増から低下した。前年比では1.5%増。また来年の1―3月のコアPCE価格指数については、今年の年初が高かったため、低めの前年比の伸びになると予想されている。

朝方、日銀が今月20━21日に開催した金融政策決定会合で出た「主な意見」を公表。経済・物価の好転が続くなら金利水準を調整すべきとの意見や、上場投資信託(ETF)買い入れの副作用点検についても意見が出たことが分かったが[nL4N1OS02Q]、市場の反応は限定的だった。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 112.76/78 1.1930/34 134.56/60

午前9時現在 113.21/23 1.1898/02 134.72/76

NY午後5時 113.34/37 1.1886/90 134.74/78

(為替マーケットチーム)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国裁判所、旧統一教会・韓被告の一時釈放認める 健

ビジネス

テスラの中国製EV販売、10月は前年比-9.9% 

ワールド

赤沢経産相、中国に強い懸念と適切な対応要請=ネクス

ビジネス

ブルガリア、ユーロ導入で一時的な物価上昇も=ECB
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 3
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に「非常識すぎる」要求...CAが取った行動が話題に
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中