ニュース速報

ビジネス

欧州市場サマリー(21日)

2017年11月22日(水)04時58分

[21日 ロイター] -

<為替> ドルが主要通貨に対し幅広く下落。米10年債利回りに追随したほか、23日に感謝祭の祝日を控え、前日の上昇を受けた利益確定売りが広がった。

<ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。3週間ぶりの大幅高だった。好決算を発表した銘柄が買われたほか、消費関連株も値を上げた。

格安航空会社イージージェットは5.1%上昇した。通期利益が好感された。イージージェットは、競合の倒産や、ライアンエアで発生した大規模欠航が価格設定の面で追い風となったと説明している。

たばこ大手のインペリアル・ブランズは3.4%上昇し、14カ月ぶりの大幅高となった。JT<2914.T>が、積極的に海外企業の合併・買収(M&A)の機会を模索する考えを示している人物を新社長に任命したことから、ジェフリーズは、JTがインペリアルへ買収提案をする可能性が高まったと指摘している。インペリアルは長い間、買収の標的とみられてきた。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)は1.8%の連れ高となった。

<欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。欧州経済の基調的な底堅さや、それに伴う世界経済の拡大に関する期待が相場を押し上げた。

ドイツのクセトラDAX指数<.GDAXI>は0.83%上昇。ドイツの連立協議決裂を受け、メルケル首相は20日、少数政権を率いるより、再選挙実施が好ましいとの考えを示した。

前日に中期見通しを引き上げたドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は3.0%上昇し、2日連続で大幅に伸びた。

ドイツ民放大手のプロジーベンSAT1は1.5%上昇。JPモルガンが目標株価を45ユーロへ引き上げたことが好感された。同社は最近、買収の標的となる可能性が材料視されている。

<ユーロ圏債券> 独仏利回り格差が2010─12年のユーロ圏債務危機以前の水準に縮小した。

ユーロ圏最大の経済規模を持つドイツと第2位のフランスの国債利回り格差は2月、仏大統領選挙で反欧州連合(EU)派の極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首が勝利するのではないかとの懸念から80ベーシスポイント(bp)近辺に拡大していた。ただ大統領選では中道派のエマニュエル・マクロン氏が勝利、仏独国債利回り格差は縮小に転じた。

この日の取引では仏10年債と独10年債との利回り格差は15bpと、2009年8月以来の水準に縮小。ドイツでは19日、メルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)、自由民主党(FDP)、緑の党による連立協議が決裂。協議決裂を受けメルケル首相は20日、少数政権を率いるより再選挙実施が望ましいとの考えを示すなど、政治的に安定しているフランスとは対象的な情勢となっている。

高利回りが魅力となりスペイン10年債やポルトガル10年債などの南欧諸国の国債利回りは3─4bp低下。イタリア10年債と独10年債との利回り格差は141bpに縮小し、今月に入りつけた約1年ぶりの低水準に迫った。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:軽飛行機で中国軍艦のデータ収集、台湾企業

ワールド

トランプ氏、加・メキシコ首脳と貿易巡り会談 W杯抽

ワールド

プーチン氏と米特使の会談「真に友好的」=ロシア大統

ビジネス

ネットフリックス、ワーナー資産買収で合意 720億
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 6
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 7
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 7
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中