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JPモルガンとシティ、クレジットカードの貸倒引当金積み増す

2017年10月13日(金)07時16分

[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米銀大手のJPモルガン・チェースと米金融大手シティグループは第3・四半期決算を公表した。クレジットカード融資関連の貸し倒れ引当金を積み増しており、消費者債務に懸念を抱かせる内容となった。

利益はアナリスト予想を上回った。貸し倒れ引当金の積み増し率は、JPモルガンが14%(大半がクレジットカード事業関連と説明)、シティは15%だった。

債券トレーディングが落ち込む中、各行はクレジットカード向け融資を伸ばしてきた。だが、貸し倒れ引当金の積み増しに伴い、将来の事業採算性に懸念が強まり、JPモルガンとシティの株価がこの日下落した。

シティ決算は利益と収入が予想を上回った。経費削減のほか資産売却益の計上、株式引き受け業務が好調だったことが追い風となった。

JPモルガン決算も、利益と収入が市場予想を上回った。債券トレーディング収入が前年比27%減ったが、融資の伸びや純金利収入の拡大が業績の下支えとなった。

トランプ政権の税制改革や金融規制緩和などへの期待もなお聞かれた。

シティのジョン・ガースパッチ最高財務責任者(CFO)はアナリストらに「税制改革がいつ通過するか否かという点で、もう少しはっきりすれば、融資の伸びが大きくなると皆が予想している」と語った。

JPモルガンのマリアン・レークCFOはアナリストらとの電話会議で、第4・四半期のマーケット収入は前年同期が堅調だったため、減少する公算が大きいとの見方を示した。

ただ、JPモルガンの幹部らは通年の純金利収入や諸経費、融資の伸びなどの見通しを維持した。資本市場の苦境を他の事業が引き続き補うとみていることをうかがわせた。

ロイター
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