ニュース速報

中国、経済支援の構え 強力な措置は事態悪化に備え温存=関係筋

2019年07月19日(金)20時21分

[北京 19日 ロイター] - 中国当局は、米国との貿易戦争が長期化し、影響が大きくなるに伴い、あらゆる経済政策を発動する準備をしているものの、金利の引き下げといった、より積極的な措置は、事態がさらに悪化した場合の最後の手段として温存する方針のようだ。

中国政府の政策策定に助言する立場の複数の関係筋が明らかにした。

中国共産党中央政治局常務委員会は今月、2019年の残りの期間の経済・政策問題について協議する見通し。

関係筋の1人は「金融政策は幾分緩和されるだろう。金利の引き下げは米連邦準備理事会(FRB)の後になるだろうが、基準金利(の引き下げ)はあまり有効でない」と語った。

しかし、別の関係筋は、経済情勢が急激に悪化すれば、中国人民銀行(中央銀行)が基準金利を下げる可能性はあると指摘。

「外的ショックが大きく、FRBが利下げし続け、世界経済の状況が悪く、貿易摩擦が再燃、といった特殊な環境下で(基準金利を)下げることは可能だ。このツールの主な狙いは市場の信頼感を安定させることだ」と述べた。

人民銀行は2018年初頭からこれまでに銀行の預金準備率を6回引き下げているが、関係筋はさらに下げられる可能性があると指摘する。

また、中国政府は第3・四半期、第4・四半期の成長率が政府の今年の成長率目標(6─6.5%)の下限を下回るのを阻止する構えという。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国10月物価統計、PPIは下落幅縮小 CPIプラ

ワールド

フィリピン、大型台風26号接近で10万人避難 30

ワールド

再送-米連邦航空局、MD-11の運航禁止 UPS機

ワールド

アングル:アマゾン熱帯雨林は生き残れるか、「人工干
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 9
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 9
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中