ニュース速報

米リフト、IPOを正式申請 楽天が筆頭株主

2019年03月02日(土)06時40分

[サンフランシスコ 1日 ロイター] - 米配車サービスのリフトが1日、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)を正式に申請した。競合大手ウーバー・テクノロジーズ[UBER.UL]に先駆け、配車サービス企業としては初の上場となる。

提出文書からは2012年に創業したリフトの業績詳細が初めて明らかになった。18年の売上高は21億6000万ドルと、17年から103%、16年から528%それぞれ急増。グロスブッキング(運転手への賃金支払い前の売り上げ)も80億5000万ドルで、17年から76%、16年から323%拡大した。

ただ、昨年の赤字は9億1100万ドルと、前年の6億8800万ドル、16年の6億8200万ドルから拡大している。

昨年の米・カナダでの利用客数は3070万人、運転手は190万人。

関係筋によると、リフトはIPOで企業価値が200億─250億ドルと評価されることを見込んでいる。[nL3N20F5YP]3月18日の週からIPOに向けたロードショー(投資家向け説明会)を開始する予定。

リフトのIPOはデュアルクラス株(議決権種類株式)を用いて行われる。一方の株式が1株当たり1議決権しか持たないのに対し、他方の株式は1株当たり20議決権を持つ。デュアルクラス株を用いたIPOはハイテク企業の間で増える傾向がある。

リフトの筆頭株主は電子商取引大手の楽天<4755.T>で13%超を保有。その他、ゼネラル・モーターズ(GM)やフィデリティー・インベストメンツはそれぞれ8%未満、グーグルの持ち株会社アルファベットは5%超を保有。共同創業者はローガン・グリーン氏とジョン・ジマー氏で、それぞれ120万株相当を保有する。

リフトとウーバーは昨年12月、内容を非公開としたIPO申請の準備書類を提出。両社とも、ロードショー開始前にIPOの正式文書を提出する必要がある。

関係筋によると、ウーバーのIPO正式申請にはあと数週間の時間が必要とみられる。昨年の同社損益(税・償却・費用除く)は18億ドルの赤字。赤字幅は17年の22億ドルから縮小した。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏のウクライナ占領目標は不変、米情報機関が

ビジネス

マスク氏資産、初の7000億ドル超え 巨額報酬認め

ワールド

米、3カ国高官会談を提案 ゼレンスキー氏「成果あれ

ワールド

ベネズエラ沖で2隻目の石油タンカー拿捕、米が全面封
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦い」...ドラマ化に漕ぎ着けるための「2つの秘策」とは?
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 6
    70%の大学生が「孤独」、問題は高齢者より深刻...物…
  • 7
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 8
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 9
    ロシア、北朝鮮兵への報酬「不払い」疑惑...金正恩が…
  • 10
    ウクライナ軍ドローン、クリミアのロシア空軍基地に…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 8
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中