ニュース速報

ドル108円半ば、英ポンドは買い戻し一巡で反落

2019年01月16日(水)15時41分

[東京 16日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の108円半ば。ドルは日経平均の下げ幅拡大や実需筋のドル売りを受けて、一時108円前半まで軟化し、上値の重さが意識された。

英ポンドは、メイ首相の欧州連合(EU)離脱協定案を下院が予想通り否決したことを受け、いったん買い戻しが強まったが、その後は利益確定売りが流入し、上値が抑えられた。

朝方の取引で108円後半を推移していたドルは、仲値通過後に108.37円ときょうの安値をつけた。日経平均の下げ幅拡大や、輸出企業によるドル売りが背景だという。また、前日発表された1月のNY州製造業業況指数が2017年5月以来の低水準をつけ、製造業の活動が一段と鈍化していることが確認されたことも、ドルに対するセンチメントを冷やした。

英ポンド/円は、早朝の取引で、メイ首相の欧州連合(EU)離脱協定案を下院が予想通り否決したことで買い戻しが強まり140円付近まで上昇した。しかし、その後は利益確定売りが先行し、いったん138円後半に反落。現在は139円半ばまで反発している。

ボラティリティの高いポンドの動きは「想定内」(FXアナリスト)との意見が複数聞かれた。ただ、「今回の投票が何の解決にもなっていないことは明白。政治的な不透明感が増しただけ」(外銀)と、先行きを警戒する声が出ていた。

みずほ総合研究所欧米調査部上席主任エコノミストの吉田健一郎氏は「交渉の先行きは極めて不透明なものとなった。今後の展開も流動的。政府は新方針を21日までに発表するが、どのような方針を提示するかは明らかとなっていない」と指摘。今後については、1)EUと再交渉、2)解散・総選挙、3)再国民投票、4)交渉打ち切りによる合意無き離脱──の4つの可能性を挙げている。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 108.47/49 1.1410/14 123.78/82

午前9時現在 108.64/66 1.1412/16 124.02/06

NY午後5時 108.67/71 1.1413/14 124.03/07

(為替マーケットチーム)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国で「南京大虐殺」の追悼式典、習主席は出席せず

ワールド

トランプ氏、次期FRB議長にウォーシュ氏かハセット

ビジネス

アングル:トランプ関税が生んだ新潮流、中国企業がベ

ワールド

アングル:米国などからトップ研究者誘致へ、カナダが
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 2
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ」が物議...SNSで賛否続出
  • 3
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ「日本のお笑い」に挑むのか?
  • 4
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 5
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 6
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 7
    「体が資本」を企業文化に──100年企業・尾崎建設が挑…
  • 8
    高市首相の「台湾有事」発言、経済への本当の影響度.…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    中国人爆買いが転機、今後は「売り手化」のリスク...…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中