<国民による軍隊への不信感が増すなか、時代に合わせた改革を早急に迫られている韓国軍。ポップスターで救えるのか?>

世界的に活躍するKポップの人気グループ、BTSの所属事務所は昨秋、メンバーが順次、兵役に就くと発表した。

彼らは大衆文化への貢献などを理由に入隊を30歳まで延期する「特例」が認められていたが、スーパースターの兵役をめぐり国を挙げて議論が続いていた。

韓国軍はBTSメンバーの入隊を機に、悪名高い徴兵のイメージを和らげるような広報活動を展開している。軍の改革が進んでおり、十分な報酬が支払われる技術的に熟練した兵士で構成される軍隊が、増大する国家安全保障の役割を引き受けるとアピールしたいのだ。

昨年12月、まずメンバー最年長のJINが入隊した。ファン向けのSNSに投稿した写真では、トレードマークの長い髪を軍の規定の丸刈りにして、高級デザイナーの服の代わりに標準的な軍服を着ていた。今年2月には、J-HOPEが入隊手続きに入ったと発表された。

韓国軍とBTSの関係は、ある世界的なスターのケースに似ている。アメリカのエルビス・プレスリーだ。彼もまた、軍にとって重要なタイミングで徴兵された。

米軍は当時、パブリックイメージの改善と国の将来における自分たちの役割を模索していた。1950年代後半にプレスリーと米軍が経験した変化を現代に重ねると、韓国軍の改革や、スーパースターの新兵を戦略的目標のために利用していることが見えてくる。

プレスリーはBTSと同じように、人気絶頂の58年3月に米陸軍に徴兵された。現在の韓国軍のように、当時の米陸軍も広報の問題を抱えていた。

朝鮮戦争での失態、平時の徴兵制の不評、原子爆弾時代の陸軍の役割に当時のドワイト・D・アイゼンハワー政権が懐疑的なことなどが、陸軍に大胆な改革を迫っていた。

歴史家ブライアン・リンは著書『エルビスの軍隊』で、悪評続きの米陸軍は、新たな改革された軍隊であることを前面に出そうと躍起になっていたと指摘している。

平等主義で人種的に統合された組織を経験することによって、あらゆる階層の男性が人格を形成し、貴重な職業技能を身に付けて、良い市民になることができる。

陸軍はプレスリーのようなセレブも徴兵することにより、普遍的な義務であるはずの徴兵を特権階級は擦り抜けられるのではないかという批判に対抗しようとした。

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「徴兵逃れ」への厳しい視線
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