さらに、「考えてみりゃ世の中テロも戦争も詐欺も酷くなる一方かもしれない。信じたいものを信じる自由、信じるものの為に戦う自由。麻原的なものはいずれ復活すると思う。それがこのどうにもならない世界を精算するなら、間違ってはいないのかもしれない。人は究極的には自分が味わった事しか身に沁みないものだ」(22年6月23日)と書き込む。

6月30日に「人生、マイナスからのスタートをどうにか0に戻すのに必死になってるだけという感覚がある」(@fmn_fq)という投稿をリツイートしたのが最後だ。

山上は母親が旧統一教会に入信したことで母の愛を、兄を自死で失った。旧統一教会の教義が持つ論理の堅牢性と批判自体も取り込んでしまうカルト特有の自己修復性を前に山上は絶望し、冷静を失い、身を捨てた復讐を決意した。

しかし復讐は憤怒と敵意を再生産する。山上のテロは政教分離の緊張感の弛緩を白日の下にさらしたが、彼の凶弾は「後方警戒の空白」すなわち政治の油断を撃っただけでなく、わが国で維持されてきた政治と宗教の相互尊重や寛容の精神が支える民主政の土台を切り崩している。その修復は容易ではない。

山上の鑑定留置は11月29日に終わる。法廷で彼は何を語るのだろうか。

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