6月、米テキサス州アーリントンで行われたサッカー日本代表とオランダ代表の試合が2対2の引き分けに終わった後、多くの日本人サポーターが、今なお世界中の人々を驚かせる行動に出た。

彼らは試合終了後もスタジアムに残った。青いポリ袋を取り出し、自分たちの所有物でもないスタジアムの通路を歩き回り、カップや包装紙、ボトルなどを拾い集めた。その多くは、ほかの観客が残していったごみだった。

一方、スタジアムの階下では、日本代表の選手たちが、使い始めたときよりもきれいな状態にロッカールームを整えて立ち去っていた。

これは単なるパフォーマンスではない。日本のサポーターによるスタジアムの清掃活動が初めて注目されたのは、日本がワールドカップ(W杯)に初出場した1998年のフランス大会だった。それ以来、彼らはごみ拾いを続けている。2014年のブラジル大会では、レシフェでコートジボワールに痛恨の敗北を喫した後も、ごみを袋に集めた。

2018年のロシア大会では、ロストフ・ナ・ドヌでベルギーに試合終了間際の逆転負けを喫した後、選手たちはロッカールームを清掃し、開催国ロシアの人々に向けて「ありがとう」を意味するロシア語「スパシーバ」と書いたメモを残した。2022年のカタール大会では、ドーハでドイツを相手に歴史的な勝利を収めた後、きれいに畳んだタオルと11羽の折り鶴、感謝のメッセージカードを残した。こうした行動はそのたびに、国際サッカー連盟(FIFA)やメディア、そしてインターネットを通じて見守る世界中の人々から称賛されてきた。

私たちが驚くのは、こうした行動が自分たちにはなじみのないものに映るからだ。しかし、本来は驚くべきことではない。私たちが目にしているのは、単なる礼儀作法ではなく、一つの世界観なのだ。そしてそれは、アンソロピック、エヌビディア、スペースXといった企業が牽引する新たな経済を築きつつある今、世界がまさに必要としている「基本理念」でもある。

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