[キーウ 2日 ロイター] - ウクライナとロシアは2日、夜間に緊急警報アプリがハッキングされ、空襲や化学・核攻撃が迫っているとの偽の警報が市民に送信されたと発表した。
ウクライナの市民向け空襲警報アプリは、首都キーウなどで1日午後11時(2100GMT、日本時間2日午前6時)前から放射線の危険や化学攻撃、一部地域での市街戦の可能性を知らせる偽の警報を送信し始めた。
偽警報の一つは、核弾頭を搭載可能な極超音速ミサイル「オレシュニク」をロシアが発射しウクライナ全土に核警報が発令されたというものだった。
ウクライナ空軍は直後に、警報システムがロシアによるハッキングを受けたとみられると対話アプリ「テレグラム」で発表、警報はロシア語で発信されたと指摘した。ウクライナでは、公的な情報発信にはウクライナ語の使用が義務付けられている。
各警報にはほどなくして解除通知が送信された。ウクライナのデジタル転換省は、緊急警報アプリを一時停止したと発表したが他の警報手段や空襲警報のサイレンは機能していると説明した。
<ロシア非常事態省もサイバー攻撃発表>
この数時間後、ロシア国営タス通信は、非常事態省の発表として、同省の携帯端末向けアプリが大規模なサイバー攻撃を受け、市民に偽情報が拡散したと報じた。
親ウクライナのハッカー集団「アテシュ」は2日未明、テレグラムに警報メッセージのスクリーンショットを掲載し、「非常事態省のアプリがハッキングされた」と投稿した。
ただ、非常事態省は、このアプリは市民向け警報システムの補助的伝達手段で影響は限定的との見方を示した。
偽メッセージではロシア市民に対し、全地域に向けて核弾頭が発射されたと伝え、3週間分の食料を備蓄して地下室に避難するよう促していた。
非常事態省はテレグラムの声明で、専門家がアプリの正常な運用の復旧に取り組んでいると説明した。