[フランクフルト 2日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は2日、高インフレの定着を防ぐため、ECBは追加利上げが必要との見解を示した。物価上昇圧力を抑えるのに必要な対応を市場は過小評価している可能性があると指摘した。

ECB理事会でタカ派とみられている同氏は「私にとって、問題は追加対応が必要かどうかではなく、あとどれだけ必要かに移りつつある」と述べた。「市場は依然として必要な対応を過小評価している可能性がある。問題は1回の会合や措置ではない。インフレ率を目標に戻し、その水準を保つために必要な道筋だ」と語った。

金融市場は現在、ECBが今後1年間に2─3回利上げし、その後は緩やかな利下げに転じると見込んでいる。

ECBは10月29日の理事会で金利を据え置いた。インフレの2次的影響がまだ定着しておらず、賃金の伸びも抑えられている上、長期金利の急上昇が経済成長を下押しする可能性が高いとの判断に基づく。

しかしカジミール氏は、こうした要因は一部で考えられているほど安心材料になるとは限らないとの見方を示した。

企業がコストを価格に転嫁する前にコスト上昇圧力が蓄積し、物価上昇圧力の広がりがデータに表れる前にインフレ期待が変化する可能性があると述べた。「確実になるまで待つことが必ずしも良い政策につながるわけではない」と語った。

コスト上昇圧力は既に数カ月にわたって蓄積しているため、成長が鈍化してもインフレが必ずしも弱まるとは限らないと説明した。

各国政府の財政支出が経済への打撃を和らげているため成長は比較的堅調であり、財政規律の欠如も物価上昇圧力を高止まりさせる可能性があると述べた。

「先週の据え置きで対応が終わったわけではない。高インフレが当たり前と感じられるようになる前に行動すべきだ」と訴えた。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。