Ella Cao Tom Polansek Lewis Jackson
[北京/シカゴ 2日 ロイター] - ロイターが税関統計を分析したところ、中国による大豆以外の米国産農産物の購入額は、数十億ドル規模の輸入で合意したにもかかわらず、今年は7年ぶりの低水準となるペースで推移している。
ホワイトハウスは5月、中国が2026年から米農産物を年間170億ドル購入することで合意したと発表した。今年の目標額は期間に応じて按分される。この購入は昨年10月に約束した米国産大豆の購入に上乗せされる。
分析によると、中国は大豆の購入目標を達成する見通しだが、その他の農産物の1─9月の購入額は72億ドルにとどまった。同期間の輸入額としては、最初の貿易戦争が激化していた19年以来の低水準となった。ただ算定の開始時期が明らかにされていないため、中国が約束に違反しているかどうかははっきりしない。
<中国の需要低迷と国際競争、米国の輸出に影>
アナリストらは、購入が上向いても、中国の需要低迷と厳しい競争を踏まえると、中国政府が国有企業に購入を指示しない限り目標達成は難しいと指摘する。
中国の国有商社系の先物会社COFCOフューチャーズは10月、国内供給が潤沢なことなどから米国産トウモロコシは競争力を欠くと指摘した。
米国産ソルガムの対中輸出は21年が650万トン、21億ドルでピークだった。現在は25年9月に中国市場への参入を認められたブラジルとの競争に直面している。
かつて数十億ドル規模に上った中国の米国産食肉輸入も、同様の制約に直面している。中国国内では豚肉と鶏肉が供給過剰となる一方、米国産牛肉は飼育頭数の減少で価格が高い。
さらに中国は5月に米国の牛肉処理施設400カ所以上の輸出許可を更新したものの、規制上の障壁は残っている。米国食肉輸出連合会によると、米国の肥育牛の処理能力の約半分は対中輸出の資格を持たない。
アナリストらによると、こうした制約があるため、中国政府は170億ドルの目標を達成するために、大豆ですでに行っているように、国有企業の購入に頼る必要がありそうだ。実際にそうするかどうかは、最終的には政治判断になるという。
中国の農産物市場情報を扱うシトニア・コンサルティングの共同創業者ダリン・フリードリヒス氏は「政府の指示による、市場原理に基づかない購入がなければ、大豆以外で170億ドルに達するのは難しい」と語った。