※トランプ大統領の再就任で、アメリカはどこへ向かうのか。連載「トランプのアメリカはどこへ向かう」では、11月の中間選挙をはじめ、国内政治から経済、外交・安全保障まで、トランプ政権の動向と世界や日本への影響を読み解きます。 

ウラジーミル・プーチンにとって、10月は上々の月となった。

ドナルド・トランプ米大統領と軽油の取引をまとめ、大きな利益を得るとともに、アメリカの制裁を一部緩和させたのだ。

さらに、イーロン・マスクの衛星通信サービスであるスターリンクとスターシールドの利用制限により、ウクライナが実施する特に効果的なドローン攻撃の一部は、一時的に支障を来した。プーチンには誕生日を祝う余裕さえあった。

ただ、こうした外交上の成果は偶然ではない。ロシア大統領府が進めてきた戦略は、あまりに計算し尽くされている。『トランプのしつけ方』というマニュアルがあるなら、そこに書かれていそうな手法だ。

ロシアがホワイトハウスへの働きかけに力を注いでいること自体は驚く話ではない。ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は7月、ウクライナに武器を供与する一方、最終的には和平を求めている米政権の「二面性」を利用しなければならないと公言した。

だが、その戦略がこれほど効果を上げていることには、強い懸念を抱くべきだ。

ホワイトハウスから望むものを引き出すプーチンの手法は、単純な3つのステップにまとめられる。

第1ステップ:褒める
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