低く傾斜した額に、大きく張り出した眉の骨。現代人とは異なる特徴を持つ、謎の古代人の顔が浮かび上がってきた。

その名は「デニソワ人」。

ネアンデルタール人と近縁の絶滅した古代人で、現生人類とも交雑していたことが知られている。現在のアジアやオセアニアの人々の一部にも、その遺伝的痕跡が残されている。

デニソワ人の存在が明らかになったのは2010年。シベリアのデニソワ洞窟で発見された指の骨のDNA分析がきっかけだった。

しかし、発見されている化石は限られ、実際にどのような顔立ちをしていたのかは長年謎に包まれていた。

その謎を解く新たな手掛かりが、中国北部の許家窯遺跡で発見された頭骨の化石から得られた。

10月21日に科学誌『Nature』で紹介された研究では、約14万~20万年前の頭骨片などを分析。骨に残された古代のタンパク質を調べることで、デニソワ人に属することが明らかになった。

これらの化石は1970年代に発見されていたものの、どの古代人のものなのかは特定されていなかった。

今回の研究によって、デニソワ人の頭骨の特徴について、より具体的な手掛かりが得られた。

ただし、今回分析された頭骨には顔面部分が残っておらず、顔立ちはほかの化石との比較から推定されたものだ。皮膚や髪、目や鼻の細かな形状まで判明したわけではない。

では、はるか昔の世界に生きていたデニソワ人は、実際にどのような顔をしていたのか。

最新の研究成果を基に再現されたその姿は、現代人とは異なる特徴を持ちながらも、どこか見覚えのある人間の表情を浮かべている。

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