ヒキガエルの毒に含まれる幻覚物質が、既存の治療で十分な効果が得られない「治療抵抗性うつ病」の症状を改善する可能性があることが、新たな研究で明らかになった。

国際研究チームが着目したのは、「メブフォテニン(5-MeO-DMT)」と呼ばれる作用時間の短い幻覚物質だ。コロラドリバーヒキガエルの毒に由来するこの物質を鼻腔スプレーで投与したところ、1回の投与で症状の改善がみられ、その効果は8週間後まで持続したという。

研究結果は10月26日、医学誌「JAMA」に掲載された。研究資金は、最近イーライリリーに買収されたアタイベックリーが提供している。

研究に参加していない米コーネル大学の生体医工学教授、アレックス・クワンは、「鼻腔内に投与するメブフォテニンが治療抵抗性うつ病に有用であることを示す、非常に説得力のあるデータだ」と評価した。

今回の研究に先立つ小規模な研究でも、5-MeO-DMTが治療抵抗性うつ病に有効である可能性が示されていた。

米ジョンズ・ホプキンス大学の幻覚物質・意識研究教授、アルバート・ガルシア・ロメウは、5-MeO-DMTの作用時間が2時間未満と短い点に注目する。シロシビンなど他の幻覚物質では投与・観察に約6時間を要するが、作用時間が短ければ、より多くの患者に治療を提供しやすくなる可能性がある。

1カ月後に寛解率が上昇
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