実費は、書類の郵送費用やコピー費用や、裁判を起こすとき、手数料として国に納める印紙代、郵券代(切手代)などです。これは裁判に勝っても負けてもかかる実費なので必ず支払う必要があります。
印紙代は相手に請求する金額によって変わりますが、請求額が100万円なら1万円、300万円なら2万円、1000万円なら5万円など、金額が決まっています。
このように裁判にはお金がかかります。しかし、「費用がない」という人もいるでしょう。そんなとき、弁護士費用や実費などの立て替えをしてくれるのが法テラスです。
法テラス(日本司法支援センター)は、国が設立した法律の総合案内所です。
費用を立て替えてもらうには収入や資産が一定基準以下であることなど条件があり、審査が必要です。立替えた費用の返金は分割が可能で利息等はありません。
費用がないからといって裁判を諦めずに相談してみましょう。
なお、法テラスの窓口では弁護士を選ぶことはできず、その日に窓口を担当している弁護士が相談に応じてくれます。法テラスと契約している弁護士であれば、その弁護士に直接頼むこともできます。契約しているかどうかは弁護士ごとに異なります。
※『職場のトラブル即解決!あなたを守る労働法』では、正社員から派遣社員、フリーランス、スキマバイト/日雇いまで働き方別の基礎知識や、「辞めさせられそう」にどう備えるか、各種ハラスメントに遭ったらどうすればいいかといったトピックまで、“泣き寝入りしない対処法”を分かりやすく解説。
[筆者]
佐々木 亮(ささき・りょう)
弁護士(東京弁護士会所属)
1975年、埼玉生まれ。東京都立大学法学部法律学科卒業。2003 年弁護士登録。旬報法律事務所所属。日本労働弁護団常任幹事長、ブラック企業被害者対策弁護団代表。民事事件を中心に、労働事件は労働者側のみを取り扱っている。2025年、弁護士ドットコムの「弁護士が選ぶベスト弁護100」労働部門で1位に選ばれる。共著に『いのちが危ない残業代ゼロ制度』(岩波ブックレット)、『会社で起きている事の7割は法律違反』(朝日新書)、著書に『会社に人生を振り回されない武器としての労働法』(KADOKAWA)、『雇止め・無期転換の法律実務』(旬報社)がある。
