[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対して下落した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え、市場では原油高に伴うインフレ再燃リスクが意識されている。

終盤の取引で、円は対ドルで0.02%高の158.12円。 日銀の氷見野良三副総裁は衆院財務金融委員会で、9月の利上げについて、中長期の予想物価上昇率が引き続き上昇していることも踏まえれば「基調的な物価上昇率は2%にかなり近づいており、先行き物価安定の目標とおおむね整合的な水準となる」と指摘。こうした中心的な見通しに加え、金融環境が緩和的な状態にあることや物価の上振れリスクに留意する必要があることなどを踏まえて決めたとし、利上げ後も「緩和的な金融環境は維持されており、引き続き経済活動はしっかりとサポートされている」と述べた。

主要通貨に対するドル指数<=USD>は0.14%安の101.65。ユーロは対ドルで0.01%高の1.1237ドル。

スコシアバンクのショーン・オズボーン主任FXストラテジストは、「市場全体を左右する明確なテーマは現在のところ見当たらない。少なくとも来週のFOMCまでこうした状況が続く」と指摘。「連邦準備理事会(FRB)が何を考えているのかを見極める必要がある」としている。

米国とイランの戦闘の終着点が見えない中、原油価格上昇を通じたインフレ圧力がFRBの政策に影響を及ぼすとの懸念が高まっている。FRBが27─28日のFOMCで追加利上げに動く可能性は小さいとみられており、次回の利上げは12月8─9日の会合になるとの見方が優勢。来週のFOMCでウォーシュFRB議長が今後の政策運営について明確に示唆する可能性も低いとみられている。ただ、スコシアバンクのオズボーン氏は、今後の金利見通しや利上げ時期を巡る市場の見方は、来週にはある程度固まるとの見方を示している。

市場では、AI(人工知能)関連銘柄を中心とした相場上昇の持続可能性を巡る懸念も払しょくされていない。CIBCキャピタル・マーケッツのFXストラテジスト、ノア・バファム氏は「米国の成長はAI相場によって大きくけん引されてきた。米国のインフレ率が(FRBの)目標を超える水準にとどまる要因にもなっており、米国は他の国よりも大きな影響を受けている」と述べた。

ユーロに対しては、フランスで反政府デモが広がっていることや財政見通しの悪化がこのところ重しになっている。仏10年債利回りはこの日の取引で2002年7月以来初めて5%台に乗せた。コペンハーゲンに拠点を置くサクソのグローバル・マクロ戦略責任者、ジョン・ハーディ氏は「フランスの債務問題は容易に解決できる状況ではない。債務残高の増加に歯止めをかける真剣な姿勢を示すためにも、政府は財政面で適切な調整を実施する必要がある」と述べた。

ドル/円 NY終値 158.13/158.15

始値 158.03

高値 158.34

安値 157.85

ユーロ/ドル NY終値 1.1232/1.1235

始値 1.1233

高値 1.1240

安値 1.1215

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