Ankur Banerjee Stefanno Sulaiman

[シンガポール/ジャカルタ 20日 ロイター] - 20日のインドネシア株式市場は反発して引けた。指数算出会社MSCIが同国をグローバル指数から除外する可能性を警告し、16日と19日の2営業日で14.8%下落、時価総額820億ドルが失われる記録的な急落となったことを受け、当局が売りを制限する措置を導入した。

ジャカルタ総合指数は5.6%上昇して引けた。

海外投資家は26年に入り、インドネシア株から既に50億ドル近くを引き揚げた。ゴールドマン・サックスは、MSCIによる指数からの除外で、パッシブ運用資金56億ドルが流出する可能性があると推計している。

インドネシア証券取引所(IDX)は19日、MSCIとオンライン会合を開いた後、特定の個人や法人などに株式保有が著しく集中している銘柄を、主要指数から除外すると発表した。

オールスプリング・グローバル・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、ゲーリー・タン氏は、懸念の一部解消につながるが、国内で反発が起きる可能性を踏まえると実施が鍵になると指摘。「今後、資金フローに新たに生じるリスクは、パッシブファンドよりもアクティブファンドからの流出によるものが大きいと考えている」と語った。

MSCIの警告はインドネシアルピアの重荷にもなっている。20日は1米ドル=1万7980ルピアに小幅上昇したものの、インドネシア中央銀行の金融政策決定を前に、6月に付けた過去最安値の1万8190ルピアに近い水準にとどまった。

中銀は21日に金融政策を発表するが政策金利を据え置くと予想されている。ただ、一部のエコノミストは、年初来で7%下落しているルピアを防衛するため、利上げする可能性を指摘している。

格付け会社フィッチ・レーティングスのソブリン部門ディレクター、ジョージ・シュー氏は、今回の懸念と大幅な相場下落は、同社が3月にインドネシアの格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた際に指摘したリスクを改めて裏付けたと述べた。

「ソブリン格付けの観点からは、検討の発表自体が信用力に直ちに重大な影響を与えるとは予想していない」とする一方、対外的な圧力が政府の借り入れコストを押し上げ、対外的なショックへの備えを弱める可能性があると指摘した。

市場関係者は、株式保有が著しく集中する銘柄を主要指数から除外する措置について、建設的な一歩と評価。ただ、投資家は直接保有や投資信託などの金融商品を通じて、引き続きこれらの企業への投資リスクを抱えることになると指摘した。

証券会社キウム・セクリタス・インドネシアの調査責任者、リザ・カメリア・スルヤナタ氏は「銘柄がジャカルタ総合指数から除外されても、一般投資家が購入する商品の中で集中リスクが蓄積し続けることがないようにしなければならない」と述べた。

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