※あのニュースはどんな業界に影響するのか、あの企業の株価が動いたのはなぜか……。連載「ニュースで読み解く!注目株」では、株式市場を知り尽くした執筆陣が、いま注目すべき銘柄や相場の展開を解説します。 

「日経平均、7万円を回復」という報に市場が沸いたのは、わずか10日ほど前のことでした。10月15日、相場の空気は一変します。1日で3,000円を超える暴落、半導体株からの資金流出、そして、再びくすぶり始めたアメリカの利上げ観測。

いま金融市場では何が起きているのか。主要マーケットの動きを振り返りながら、今後のシナリオを展望します。

楽観から警戒へ、相場に起きた「空気の変化」

10月前半のグローバル市場は、月初の楽観ムードから一転し、警戒感が急速に強まる展開となりました。とりわけハイテク株の比重が高い日米およびアジア市場で、大幅な調整が発生しました。

背景にあるのは、AI関連企業の過剰債務や採算性への懸念、そして、アメリカのインフレ再加速、という2つの不安材料です。

■アメリカ株:指数は堅調でも、中身は「真っ二つ」

S&P500は10月6日に7,818ポイント台まで上昇し、16日時点でも7,659ポイント前後と、月間ではかろうじてプラス圏を保っています。数字だけを見れば底堅い相場ですが、その内側では激しい二極化が進んでいます。

引き金となったのは、AI向けクラウド事業を手がけるコアウィーブ<CRWV>です。同社の社債利回りが15%台へ急騰し、株価も暴落したことで、巨額のAIインフラ投資を支える資金調達への懸念が一気に表面化しました。

フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は連日下落し、わずか6営業日で半導体株の時価総額が1兆ドル(約159兆円)以上も失われています。一方、ヘルスケアや消費関連といったディフェンシブ・バリュー銘柄には資金が逃げ込み、ダウ平均を下支えしています。

■日本株:7万円回復から歴代3位の急落へ

日経平均株価は10月6日に70,683円をつけ、3か月ぶりに7万円台を回復しました。しかし勢いは続かず、15日に「コアウィーブ・ショック」が日本市場を直撃して、1日で3,318円安という歴代3位の下げ幅を記録。終値は64,426円で、高値から約9%も下落しました。

売りが集中したのは、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループといった半導体・AI関連の主力株です。さらに原油高や金利高による国内消費への懸念から、イオンなどの小売株も軟調に推移し、日経平均先物は63,000円台まで値を下げています。

FOMCの判断を左右する指標が発表される
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