Z世代は「働きたがらない」と批判されてきた。だが権利意識が強い、勤労意欲に欠ける──そんなおなじみの評判とは裏腹に、数字は異なる姿を表している。
履歴書作成プラットフォーム「ゼティ」の最新報告によれば、Z世代はミレニアル世代が同じ年齢だった頃より、世代全体の労働市場への参加率こそ低いが、収入は高く失業率は低い。
個人財務情報サイトを運営する金融専門家マイケル・ライアンは「Z世代は怠け者なのではない。ほかの世代とは違うだけだ」と述べ、次のように分析した。「一生懸命働き、目立たず黙々とやっていればいつか報われるという昔ながらの約束が今も通用するのか、彼らはより積極的に問い直している」
ゼティは米労働統計局のデータを基に、20~24歳の成人についてミレニアル世代は2005~08年、Z世代は21~24年のデータを比較した。
その結果、フルタイムで働くZ世代の週給中央値は平均約756ドルでインフレ調整後のミレニアル世代の674ドルを約12.3%上回った。平均失業率も7.5%対8.9%とZ世代のほうが低かった。
一方で、就業中または求職中である労働力率はZ世代が71.1%、ミレニアル世代が74.5%。就業者の割合も65.8%対67.9%でZ世代のほうが低い。つまりZ世代は労働市場への参加率こそ低いが、参加している人に限れば賃金や失業率の面で有利な状況にある。
投資顧問会社「9iキャピタル・グループ」のケビン・トンプソンCEOは、Z世代は低賃金を当然とは受け入れないが、物質的な豊かさを追うためだけに無理をすることにも価値を置かないと指摘し、こう続けた。「意欲がないわけではない。ただこれまでの世代と比べると、意欲の中心にあるものが金ではないということだろう」