ロシア連邦保安局(FSB)は13日、北海道新聞の日本人記者をスパイ容疑で拘束したと発表した。ロシア外務省は、日本政府が記者をスパイ活動に利用しているのは遺憾だとした。

FSBがウェブサイトに掲載した声明によると、記者はロシア出国を予定していた日の前日に極東サハリン州で拘束された。具体的な拘束日は明らかにしていない。

ロシア外務省のザハロワ報道官は声明で、拘束した記者の氏名を「Imai Yuki」とした上で、今回の拘束が日ロ関係に新たな影を落とすと述べた。

日本の外務省関係者によると、ロシア側から外交ルートでの説明はない。日本側は領事による早期面会や事実関係の説明、透明性の確保、公正な取り扱い、人道上の配慮を求めているが、現時点で回答はないという。

北海道新聞はロイターの問い合わせに「ロシア連邦保安局が本紙男性記者をスパイ容疑で拘束したと発表した情報は把握はしているが、詳細は確認中。 記者の安全確保を最優先に対応していく」とコメントした。

ロシア国営テレビは、床に横たわった男性が黒い制服を着た覆面姿の3人に手錠をかけられている映像を放映。映像では、この男性がスパイ活動の疑いをかけられていると説明されている。このほか、この男性がFSB職員2人に付き添われて航空機に搭乗する様子や、モスクワの裁判所で被告人用の囲いの中にいる様子も放映した。裁判所は約2カ月間の勾留を命じた。

FSBは、記者の「違法行為を阻止した」と表明。「記者がロシアの防衛能力に関する情報を収集・保管し、ロシア連邦の安全保障に反する形で利用するため国家の情報活動目的で引き渡そうとしていたことが判明した」とした。

ザハロワ氏は「日本が外国人記者の立場にあるロシア駐在特派員を利用し、わが国の安全保障を損ねる目的で情報収集しようとしたのは遺憾だ」と表明。また、ロシアによるウクライナでの軍事作戦の間、日本は反ロシアの立場を取り、日本の再軍備を巡るロシア側の懸念に耳を傾けようとしていないと主張した。

その上で「今回の出来事が、日ロ関係の雰囲気を曇らせる新たな要因になると言わざるを得ない」と述べた。

ロシアはウクライナ侵攻を巡り西側諸国による対ロシア制裁に日本が加わったことを理由に、日本を「非友好国」と位置付けている。

[ロイター]

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