ペット用おもちゃは犬や猫を楽しませるためにある。しかし、もし誤って飲み込んだ場合は重大な危険を招きかねない実態が浮き彫りになった。
非営利の消費者保護・研究団体「センター・フォー・ペット・セーフティ(CPS)」が9月に発表したリポートによると、ペット用の既製品に関して同団体に死亡やけがの報告が寄せられた件数は、おもちゃが最も多かった。同リポートは、飼い主の苦情や聞き取り調査、CPSが参照した獣医師の記録に基づいている。
おもちゃに関する苦情の83%は、ペットがおもちゃの素材や断片をのみ込んで消化管の閉塞を起こし、獣医師の緊急治療を受けた症例だった。うち約4分の1は、消化管が詰まったり穴が開いたり敗血症を起こしたりする合併症のために命を落としていた。
フロリダ州タンパにある動物病院の獣医師ホリー・ダットンは同リポートについて、救急動物病院の現場で目の当たりにしている現実と一致すると本誌に語った。
ただし「同リポートが取り上げているのはCPSに寄せられた症例報告であり、おもちゃがペットのけがの筆頭原因だと言っているわけでも、緊急治療を受けて死亡した症例のほとんどがおもちゃ関連だったと言っているわけでもない」と述べ、拡大解釈はしないよう促した。
おもちゃは確かにペットを危険にさらし得る。しかし、動物救急医療の現場で目の当たりにしている死亡や負傷の筆頭原因ではないとダットンは言う。
それでも今回のリポートは、飼い主が見過ごしているかもしれない重大な安全問題を浮き彫りにしたとCPSは強調する。
「ペット用おもちゃは数十億ドル規模の巨大産業だが、試験やリコール、負傷報告などの義務付けは一切ない」。CPS創設者のリンジー・ウォルコ代表はプレスリリースでそう述べている。「飼い主への聞き取り調査、事故報告、獣医師の診療記録から、憂慮すべき明らかなトレンドが浮かび上がった。消化できないおもちゃの素材が、予防できたはずの緊急事態や死亡事故を引き起こしている」