私たちを目覚めさせるに十分
スピルバーグにとって、地球外生命体の存在は根源的な問いへの答えだ。彼の作品では、その答えを知る代償は大きかった。家庭が崩壊したり、顔が溶けたりするのだ。
だが本作では、スピルバーグは真実を公にする以外の選択肢をもはや信じていない。以前であれば、一般人である自分たちが知らなくても、どこかの大きな組織が知っていればそれでよかったのかもしれない。だがもはや、そうした組織は信頼に足りないし、まともに機能してもいない。
つまり残された唯一の方法は、全てを公表し、あとは成り行きに任せることだ。ダニエルは言う。「人々にとって、知ることがいいことなのか悪いことなのか、それを決めるのは僕じゃない」
本作の中で最も理想主義的な──はっきり言えばベビーブーム世代的な──信念と言えるのが、情報を世界に公開することが人類の結束につながるかもしれないという考え方だ。世界中の無数の画面に同じ映像が流れるということ自体、私たちを目覚めさせるに十分なのだ。
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