Trixie Yap Siyi Liu Chen Aizhu
[シンガポール 1日 ロイター] - 中国の製油各社が10月の石油製品輸出を停止したことが、関係者4人の話で分かった。政府が国内在庫の確保を優先しているためで、イラン戦争で供給が制約されている世界の燃料市場が一段と逼迫することになる。
中国政府はイラン戦争による原油供給の混乱を受け、3月に燃料輸出を制限。7月に規制を緩和し、ディーゼル(軽油)、ガソリン、ジェット燃料の出荷を月単位で管理してきた。しかし関係者によると、1日からの大型連休前に主要製油各社に対し香港・マカオ以外への輸出許可を出さなかった。連休明けの7日以降に許可が再開されるかは不透明で、国内在庫や精製量次第となる可能性がある。
中国国家発展改革委員会はコメントの要請に直ちに応じなかった。
関係者によると、国有大手の中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)は9月30日、10月に予定していたガソリンとジェット燃料の出荷を一部取り消した。浙江石油化工は連休中の出荷を予定していない。
中国政府は在庫が戦争前の水準に戻ることを輸出の条件としている。データ会社ケプラーによると、商業用軽油在庫は輸出再開の基準を約2000万バレル、ガソリンは約900万バレル下回っている。
オックスフォード・エネルギー研究所の中国エネルギー調査責任者ミハル・メイダン氏は「政府の重点が依然として国内供給の安全確保にあることを浮き彫りにした。国際市場は二の次だ」と述べた。
世界の燃料供給はイラン戦争に加え、ウクライナによるロシア製油施設への攻撃でも減少している。中国の輸出停止観測を受け、アジアの軽油スワップの10月限と11月限のスプレッドは2週間ぶりの高水準となった。韓国の製油各社が不足分の一部を補う可能性はあるが、長期契約によりスポット供給量は限られるという。
今回の輸出停止に先立ち、中国の習近平国家主席はワシントンを訪問し、トランプ米大統領から世界の燃料供給安定化に協力するよう求められていた。