Abhirup Roy
[サンフランシスコ 24日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラは今週、大型トラック「セミ」の納車を開始する。同社幹部がネバダ州スパークスの工場で明らかにした。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が最初に発表してから約9年後の納車開始となる。
長距離貨物輸送向けに設計されたセミは、電動セダンや多目的スポーツ車(SUV)で知られるテスラの市場を商用貨物輸送分野に広げることになる。米国ではディーゼル燃料(軽油)価格が記録的水準に高騰している。
テスラは24日に同工場で開催したウェブ配信イベントで、生産計画や価格については明らかにせず、ネバダ工場で年間5万台のセミを生産する計画を改めて示した。
マスク氏はイベントに出席しなかった。録画されたビデオメッセージで顧客に発注を促し、「待機リストは既にかなりの長さになっている」と述べた。
顧客であるペプシコ、DHL、USフーズなどが壇上に招かれ、各社のロゴが入ったトラックが屋外に並べられて披露された。
長距離仕様車は貨物を積載した状態で、1回の充電で500マイル走行できる。テスラでセミのエンジニアリング責任者を務めるダン・プリーストリー氏は「実走行で500マイルだ。顧客が検証済みだ」と述べた。標準仕様車の航続距離は325マイル。
セミは2017年に初めて公開され、生産開始は19年に予定されていた。
最終的に、量産ラインから初号車が出荷されたのは今年4月で、量産開始は年内とされていた。しかし、テスラの7月の株主向け書簡では、セミの生産開始時期を26年とし、年内の量産開始という従来予想を撤回した。
テスラは22年終盤、米国内でペプシコなどの顧客への限定的な納車を開始した。その後、遅延や競争の激化、米国のEV政策の転換により、需要への懸念が高まっていた。