Jonathan Stempel

[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米東部ニューヨーク州のジェームズ司法長官は24日、将来の出来事の結果を予想して取引する「予測市場」を運営するポリマーケットを州裁判所に提訴した。州が禁じる違法賭博に当たるとの理由だ。

これに対してポリマーケットも同日、予測市場を規制する権限は連邦政府にあるとして州側を連邦裁判所に提訴し、予測市場の規制権限を巡る全米規模の対立が一段と激しくなった。

ジェームズ氏は今年に入り、同様の理由でカルシやコインベース・フィナンシャル・マーケッツ、ジェミニ・タイタンといった予測市場の運営や提供を行う企業を相次いで提訴した。

ニューヨーク州は各社について、州の担当委員会に必要な免許を取得せずに事業を運営し、特に21歳未満の若者のギャンブル依存を助長するほか、利用者の経済面や精神面、身体面の健康を危険にさらしていると主張している。ホークル知事は声明で「ポリマーケットは無免許の賭博事業を運営し、州法に故意に違反しただけでなく、ニューヨーク市民、とりわけギャンブル問題の影響を受けやすい未成年者らを危険にさらした」と批判した。

一方、ポリマーケットは数時間後、予測市場を規制する権限は連邦商品先物取引委員会(CFTC)が独占的に持つとして反訴した。同社は、ニューヨーク州の要求に従えば全米で事業を展開する連邦法上の権利が損なわれる一方、事業を続ければ「巨額」の刑事責任を問われる可能性があり、州側が「不可能な選択」を迫っていると説明。回復不能な損害を受ける恐れがあると訴えた。

ポリマーケットはマンハッタンの連邦裁判所に提出した訴状で「これは連邦法によって明確に排除されている州権限の異例な行使だ」と指摘。最高法務責任者のニール・クマール氏は、州当局との間で問題の解決を試みたものの「彼らはメディアでの攻撃を選んだ」と述べた。

ニューヨーク州側は民事制裁金の支払いや違法に得た利益の没収、利用者への全額返還を求め、ポリマーケット側は、州が同社に民事・刑事上の賭博規制を適用できないことの確認を要求している。

ジェームズ氏による今回の提訴は、予測市場への規制を強化する州政府の動きの一環。規制を進める各州は、トランプ政権やCFTCとも対立している。連邦控訴裁判所(高裁)段階でも業界を監督する権限を巡る判断が分かれており、最終的には連邦最高裁が見解を示す可能性もある。

ジェームズ氏は予測市場について、利用者が自ら制御できない出来事の結果に金銭を賭け、予想が当たれば払い戻しを受ける仕組みだとして「典型的なギャンブル」に当たるとの見方をしている。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。