※近年、激動の国際情勢を表現する語彙は、かつてないスピードで更新され続けています。Tech RightからFEOC、Anchor Dragging、润、活人感まで――。ウェブ特集「いくつ知ってる? 世界を読み解くキーワード」では、その背景にある文脈とともに解説します。
Tech Right(テック右派)
シリコンバレー発の新しい保守潮流。AIや半導体、宇宙開発など最先端技術を国家の競争力や安全保障の源泉と捉え、テクノロジーによってアメリカの覇権を維持・強化すべきだと考える。
起業家イーロン・マスクや投資家ピーター・ティールが象徴的人物で、思想的な源流にはJ・D・バンス副大統領に影響を与えたとされる思想家カーティス・ヤービンらの「暗黒啓蒙(Dark Enlightenment)」という反民主主義的な国家論がある。
本来は政府規制を排する自由市場至上主義が基本だが、AIや防衛技術、半導体産業への政府による戦略的支援には一部で理解を示すなど、従来の共和党が掲げる「小さな政府」路線とは一線を画す面も。
中国との技術覇権争いやAIインフラ整備、防衛産業への投資拡大など、第2次トランプ政権の技術・安全保障政策を支える思想として存在感を増している。2020年代に入って急速に台頭した。
[監修]
小谷 哲男
明海大学外国語学部教授、日本国際問題研究所研究主幹。専門はアメリカ研究、日本の外交・安全保障政策など。トランプ政権内部に精通する稀有な専門家。

※2026年9月22日/29日号「ニュースが分かる 国際情勢BUZZワード50」特集では、50のキーワードを一挙に解説。米中ネット社会を読み解くコラム、「次の時代」を考えるコラムも掲載しています。
トランプ思想・世界経済・安全保障の新常識。今盛んに使われるキーワード50を徹底解説