課題は臨床現場での普及

研究を率いたKAISTのイ・ジミン准教授は、次のように述べる。「今回の研究成果は、血液サンプルだけで再発リスクをより正確に予測できる新たな医療技術につながり、個別化医療の確立に役立つことが期待できる」

一方、ノートン・ヘルスケアの消化器悪性腫瘍プログラムのディレクターを務めるマイケル・ドリスコル医師は「より大規模な研究でこの手法を検証し、そこで有効性が確認されれば、他の検査を補完するものとして利用できる可能性がある」と本誌に述べる。

現在、術後の再発リスクを判断する上で有効性が示されているのはctDNA(血中循環腫瘍DNA)であり、最も感度の高い検査として知られる。今回の研究のような血液を用いたバイオマーカー検査の課題の1つは、臨床現場で広く普及するかどうかだとドリスコルは言う。

新たな臨床検査法が今すぐ確立されたわけではない。それでも今回の研究は、血液中を循環するアミノ酸同士の相互作用が大腸癌の進行を追跡し、再発や転移のリスクが高い患者を特定するための有望な血液バイオマーカーになり得ることを示している。

Reference:

J.-Y. Lee, J. Kim, T. Yoon, et al. “Circulating Amino Acid Network Remodeling Reveals Systemic Metabolic Reprogramming Predictive of Colorectal Cancer Recurrence and Metastasis.” Advanced Science 13, no. 48 (2026): e76044. DOI: 10.1002/advs.76044
 

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