「(キルギスの首都)ビシュケクで開かれる上海協力機構(SCO)首脳会議は、筋書き通りに進む。平時であれば、熱心な地政学アナリストでさえ居眠りしてしまうような催しだ」と、アメリカのNATO軍事顧問代理を務めたこともある米空軍の退役将官ブレイン・ホルトは本誌に語った。「しかし今年は違う」
2026年、中国はSCOをアメリカに対抗する枠組みとして動かした。驚くべきは、ロシアだけでなく、近年存在感を強めているインドまでこれに加わったことだ。
インドはアメリカの敵対国に寝返ったのだろうか。
中国は、同じSCO加盟国であるインドを取り込もうと懸命に働きかけてきた。ホルトは「習近平はSCOに対し、元来この組織が掲げていた経済協力という目的を大きく超え、世界の安全保障でより積極的な役割を果たすよう促している」と指摘した。
中国側の試みは成功しつつあるように見える。9月1日、インドを含むSCO加盟国はビシュケク宣言を採択した。その中には、「イラン領内への軍事攻撃によって多数の民間人が犠牲となり、同国経済に重大な損害が生じた」とアメリカを非難する内容が含まれていた。
さらに、これらの攻撃は「国際法の原則および規範、ならびに国連憲章に違反し、国際的な平和、安全、安定に深刻な危険をもたらす」としていた。
また、「最高指導者セイエド・アリー・ハメネイの悲劇的な死」に対して「心からの哀悼の意」を表明し、イランの「主権および領土的一体性を支持する」と確認した。そして、国連および世界貿易機関(WTO)が承認していない「一方的な強制措置」に加盟国が反対するとした。挙句の果てに、イランが核計画を持つ権利も確認したのだ。