<25歳の起業家ジェームズ・ダコムの資産は10億ドルを突破した>
[ロンドン発]英起業家ジェームズ・ダコム氏(25)が創業したAI(人工知能)半導体スタートアップOlixが3億ドル超の資金調達を完了、評価額33億ドルに達した。米誌フォーブスの推計でダコム氏の資産は10億ドルを突破し、欧州最年少のセルフメイド・ビリオネアとなった。
AIブームを背景に従来の学術・企業経由のキャリアを経ない若年創業者が短期間で巨額の未公開株評価を得る事例が増えている。ダコム氏は世界に11人いる30歳未満のセルフメイド・ビリオネアのうち米国外に拠点を置く4人のうちの1人となった。
英紙タイムズ(8月4日付)によると、ダコム氏は13歳でプログラミングを始め、趣味でアプリやウェブサイトをつくっていた。英ノース・ヨークシャー州ハロゲートの私立校アシュビル・カレッジで物理・数学・経済・ビジネスを学んだ。
後期中等教育のカレッジをわずか2日で中退
16歳の時、進学した後期中等教育のカレッジをわずか2日で中退。17歳でCoMindを創業し、脳卒中・認知症患者の脳機能を監視する医療機器の開発に着手する。
4年後、米起業家ピーター・ティール氏が創設した「ティール・フェローシップ」に選ばれ、支援金25万ドルとメンターシップを獲得した。
ダコム氏は若年での起業について「過去の失敗による精神的な傷跡が残らないため、先入観に囚われずあらゆる試行錯誤を実行できる『ナイーブさ』が最大の利点」と振り返っている。2024年には次世代AIモデルの実行基盤となる推論特化型チップを開発するOlix社を設立する。
次なる産業革命に向け、最先端AIの推論コストを大幅に引き下げ、将来さらに大規模なモデルを実用化できるAIインフラの構築を目指す。米NVIDIAの圧倒的なシェアに挑む英国発の革新企業群の一角を占めるようになった。