Akash Sriram Suzanne McGee

[14日 ロイター] - 米グーグルの親会社アルファベットが2015年に行った実業家イーロン・マスク氏の宇宙開発企業スペースXへの9億ドルの投資が、100倍を超える規模に膨らんだ。アルファベットが開示した6月末時点の保有株の価値は約940億ドルに達している。

ロイターがこれまでに公表された四半期報告書を分析したところ、スペースXが6月に実施した860億ドル規模の新規株式公開(IPO)後、アルファベットはスペースX株を保有する機関投資家の中で突出して最大の単独株主となっている。

IPO後に保有状況を明らかにしたその他の投資家には、初期からの出資者であるフィデリティ・インベストメンツ、サウジアラビアの政府系ファンド(SWF)「パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)」、オーストラリアの鉱業王ジーナ・ラインハート氏が支配する持ち株会社ハンコック・プロスペクティングなどが含まれる。

これらの開示資料は、スペースXが非公開の新興企業から上場企業へと成長する過程で、同社の出資者が取得した株式の規模に新たな光を当てるものだ。早期投資に関する別の公開情報と合わせると、スペースXへの一部の早期投資の価値がいかに劇的に高まったかも浮き彫りにしている。

株式保有に関する報告書「13F」は四半期ごとに集計され、四半期末から6週間以内に開示されることから情報には時差があり、6月30日以降に行われた売買は反映されない。スペースXへの投資は極めて多岐にわたり、公開市場での売却可能時期も変動的なため、ほかにも制約がある。

インタラクティブ・ブローカーズの市場ストラテジスト、スティーブ・ソスニック氏は「これらの機関投資家のうち、どこがIPO前の株式を保有していたかを見極めるのは極めて難しい」と述べた。

アルファベットは例外で、同社は15年にスペースXに9億ドルを投資したと公表しており、現在の保有価値と比較できる貴重な基準を提供している。

アルファベットはコメント要請に直ちに応じなかった。

ソスニック氏はまた、13Fでは投資家のロックアップ(保有株式の売却制限)状況や、IPO前の保有分の利益確定に関する意向は分からないと指摘した。

アルファベットの報告書によると、同社は第2・四半期末時点でスペースX株を5億5120万株保有していた。6月30日時点のスペースXの株価170.86ドルで計算すると、約942億ドル相当となる。

13日時点の株価に基づくと、アルファベットが開示した保有株は約779億ドル相当となり、当初投資額の約86.5倍だ。

スペースXの機関投資家の序列では、フィデリティ・インベストメンツが3億0260万株で2位、続いてギガファンド・マネジメントが1億7180万株、ベイリー・ギフォードが5140万株、ブラックロックが5100万株だった。

サウジアラビアのPIFは1億5410万株のポジションを開示しており、6月末時点で263億ドル相当。ハンコック・プロスペクティングの保有株は計800万株で14億ドル相当だった。タイガー・グローバル・マネジメントの保有株は37万5000株で約6410万ドル相当。ブルックフィールドは1920万株、バリアズニー・アセット・マネジメントは13Fで340万株を保有していることを明らかにした。

報告ベースの上位5社であるアルファベット、フィデリティ、ギガファンド・マネジメント、ベイリー・ギフォード、ブラックロックの保有分は、報告されたスペースX株全体の約4分の3を占めており、機関投資家の保有が一握りの投資家に集中していることを浮き彫りにしている。

スペースXは別の当局提出書類で、マスク氏が同社株の48.4%を保有していることを明らかにした。

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