Siddhi Mahatole Julie Steenhuysen
[13日 ロイター] - 激しい下痢や腹痛を伴う感染症のサイクロスポラ症が米国で広がっていることを巡り、被害が最も深刻な中西部ミシガン州の保健当局は13日、感染者数が前週より約11%増の1万3909件になったと報告した。ただ増加したのは処理に時間を要したことが主因だとし、ピークを過ぎた可能性があるとした。
サイクロスポラ症は寄生虫「サイクロスポラ」によって引き起こされる腸管疾患。感染源の1つはメキシコ中部の非上場企業テイラー・ファームズの関連施設から供給されたアイスバーグレタスだったことが確認されており、それが原因の症例が15州で確定されている。
米疾病対策センター(CDC)はサイクロスポラ症の感染者数が11日時点で米国の47州で計1万3895件確認され、さらなる調査が必要な可能性のある症例が少なくとも1万0455件あると報告した。ただ複数の食品を原因としている可能性もある。
サイクロスポラ症の拡大は全米の消費者を動揺させ、生鮮食品の摂取や外食を控える動きが出ている。労働省が13日発表した7月の卸売物価指数(PPI)によると、レタスの価格は前月比で73%下がり、下落率は20年超ぶりの大きさとなった。
ミシガン州保健当局の広報担当者レイナ・ステビンズ氏はロイターに対して「データはサイクロスポラ症の新規報告件数の増加ペースが鈍化したことを示唆している」とし、新たに報告された感染者の一部には検査機関での処理に時間を要していた事例が含まれていると説明した。
ミシガン州ではこれまでに2人の死亡が報告され、ともに重篤な基礎疾患を抱えていた。州内の感染者数の内訳では、デトロイトがあるウェイン郡が1794件と最も多く、次いでオークランド郡が1344件だった。年齢層別では30―39歳が2615件と最多だった。感染者のうち314人が入院した。
食品医薬品局(FDA)のカイル・ディアマンタス長官代行は今週、複数州で集団感染を引き起こしたアイスバーグレタスが市場から排除されたと確信していると表明した。
外食では消費者が葉物野菜を含んだメニューを注文することに慎重になり、「タコベル」を運営するヤム・ブランズや、チポトレ・メキシカン・グリルは業績への悪影響を報告している。
来場者数を追跡する調査会社プレイサー・エーアイによると、今月3日からの週に米国内のタコベルを訪れた来店客数は2026年上半期の週間平均より8%減少。7月中旬には20%弱減っていた。
エリザベス・ウォーレン上院議員(民主党)は13日、トランプ政権のケネディ厚生長官宛てに送った書簡で、保健福祉省とテイラー・ファームズの間で交わされた全ての通信記録の写しの提出と、今回の集団感染に政権がどのように対応するのかを明確に説明するように迫った。
ウォーレン氏は書簡で「今回の集団感染に関与したとされるテイラー・ファームズによる政治献金やホワイトハウスへの直接的なロビー活動が、連邦政府の食品安全監視体制を緩め、連邦政府の集団感染への対応を妨げたのではないかという差し迫った疑問を投げかけている」と問題を提起した。
テイラー・ファームズはコメント要請に直ちには回答しなかった。