Phil Stewart Idrees Ali
[パナマ市 13日 ロイター] - 世界の石油供給が減少する中、米国は13日、イランに対する海上封鎖を無期限に継続すると警告し、経済的圧力を強めた。ホルムズ海峡巡って双方が「支配」を主張する応酬も続いている。
ヘグセス米国防長官は、米軍にはイランに対する海上封鎖を必要な限り継続できる十分な戦力があるとの認識を示した。記者団に対し、「米海軍はこれまで通り艦艇を交代で配備し続けるため、封鎖を無期限に維持することが可能だ」と語った。
また、トランプ米大統領は米国によるホルムズ海峡の「完全な掌握」を主張。一方、イランはXへの投稿で「(こうした主張は)現実を変えるものではない。ホルムズ海峡は依然として封鎖されており、イランの条件が受け入れられるまで再開されることはない」と言明。その条件には経済制裁の解除や凍結されたイラン資産の解放が含まれている。
こうした中、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)は13日、同社の船舶2隻が同日夜にホルムズ海峡を通航中に攻撃を受けたと発表。負傷者は報告されていない。UAEはイランによる攻撃だと非難した。
<縮小する石油供給>
世界経済への負担は増大している。
国際エネルギー機関(IEA)は12日に発表した月例石油市場報告で、中東での紛争再燃により世界の石油市場がさらに供給不足に陥る見通しであることから、今年の世界の石油供給量は日量430万バレル(約4%)減少するとの見方を示した。7月の月報では日量370万バレルの供給減を予想しており、大幅な下方修正となる。
13日米国時間の原油先物は2%超下落。1週間続いた上昇局面から反転した。世界的な需要減速の兆候と、米原油在庫の急増が意識された。
取引序盤に一時3.5%超下落したものの、終盤にかけて下げ幅を縮小した。イエメンの親イラン武装組織フーシ派がサウジアラビア国営石油会社サウジアラムコの製油所をドローン(無人機)で攻撃したとの報道が伝わり、既に逼迫状態にある世界市場における供給混乱を巡る懸念が再燃したことが背景にある。
エコノミストらは、この戦争の結果として世界経済の成長率が急激に低下し、一部の地域では景気後退に陥る可能性があると予測。戦争が早期に終結しなければその影響はさらに拡大すると警告している。