Howard Schneider

[グリーンビル(米サウスカロライナ州) 13日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は13日、連邦準備理事会(FRB)は5年以上にわたりインフレ目標を達成できていないものの、総合インフレ率が月ごとに緩やかに低下し続ければ、インフレ期待を抑制した状態を維持できるとの認識を示した。

総裁は、「『インフレが低下している』という見出しが増えれば増えるほど、インフレ期待は抑制される」とし、FRBが2%目標を長期にわたり達成できていない中でも、利上げの必要性は和らぐとの見方を示した。その上で、いかなるモデルに基づいても、標準誤差の大きさを踏まえると、金融政策が引き締め的かどうかを判断するのは難しいと述べた。

労働市場については、データが示すほど堅調ではなく、脆弱だとの見方を示した。その上で、企業は一般に、一時解雇(レイオフ)を望まず、採用に慎重であっても解雇は避けたいと考えていると述べた。

また総裁は、FRBは現時点で「フォワードガイダンス(先行き指針)を示す状況にはない」との認識を示し、FRBの反応関数を市場が理解する手助けをすれば市場が機能するという理論を信じているものの、あまりに慎重にガイダンスを示せば制約につながるとの見方も示した。

さらに、バーキン氏はグリーンビル商工会議所での講演原稿で、FRBがインフレ率を目標の2%に戻すために利上げが必要になるかどうかは依然として不明だと指摘。「インフレに関する謎は、インフレが目標の2%に戻るかどうかではない。問われているのは、どうやってそこに到達するかだ」とし、「FRBは利上げが必要なのか、それともインフレは既に目標に向かって低下する軌道にあるのか」と問いかけた。

「現在のインフレ高止まりはショックに起因しており、これらはいずれ収束するだろう」とし、関税や原油価格の上昇、人工知能(AI)関連投資の拡大に伴う資材・労働需要と価格の急騰などが要因で、こうしたブームは「いずれ落ち着くはずだ」と指摘。その上で、こうした圧力が緩和されるにつれ「多くの人が、足元の金利水準はインフレ抑制に十分に引き締め的だと考えている」と述べた。

バーキン氏は利上げの可能性については言及しなかったものの、目標を上回るインフレ率が「より定着している」ことに懸念を示し、サプライチェーン(供給網)問題の継続や、AI投資が長期化し、物価上昇圧力が続く可能性を巡るリスクに言及。

インフレ率が2021年以来、目標を上回る水準で推移しているという事実は「企業と消費者のインフレ期待が上振れするリスク」を伴い、これがインフレをさらに押し上げ、利上げが必要になる可能性があるとの見方を示した。

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